パーソナリティ障害

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

パーソナリティ障害(:Personality disorder)とは、パーソナリティによりかなりの苦痛や機能の障害をもたらしている場合のことである[1]
「人格障害」や「性格異常」「精神病質」などの呼ばれ方は現在では使われなくなってきている。[1]精神医学などの発達により、パーソナリティ障害は問題化されている。
10種類に分類され、3つのグループ(A群、B群、C群)に分類できるとされる。

概要[編集]

非定型的な人格かつそれによって支障をきたしている場合にパーソナリティ障害とみなされる。 通常Adolescenceまたは成人初期に明らかとなり始めるが、より早期(小児期)にパーソナリティ障害の徴候が明らかとなる場合もある。 人格形成中の18歳未満における診断は、1年間の持続を必要とする。反社会性パーソナリティ障害は18歳未満では診断できない。 加齢とともに軽減または消失する傾向がある病型(例:境界性、反社会性)もあれば、そうなる可能性の低い病型(例:強迫性、統合失調型)もある。

原因[編集]

発達障害は遺伝の影響が強いのに対し、パーソナリティ障害は遺伝的要因の強さは研究によって大きく異なるが、[2]発達障害統合失調症双極性障害よりは弱いものとなっている。高機能ASD患者におけるパーソナリティ障害の生涯有病率が62%になったという研究もあり、[3]発達障害の場合はパーソナリティ障害と診断されるような人格を形成しやすい。共通した遺伝的要因のほかにも、環境的要因についても、心理社会的な問題が起きやすいためである。 環境要因としては、成育環境が悪い場合(例えば、虐待などといったACEsなど)、パーソナリティ障害と診断されるような人格を形成しやすい。

分類[編集]

A群[編集]

A群は風変わりで自閉的で妄想様観念を持ちやすく奇異で閉じこもりがちな性質を持つ。 このグループにはそれぞれの際立った特徴をもつ以下のパーソナリティ障害が含まれるとされる。

これらは軽度の統合失調症に類似しているが、薬物療法は統合失調型パーソナリティ障害のみに効果がある。

B群[編集]

B群は感情の混乱が激しく演技的で情緒的なのが特徴的。このグループにはそれぞれの際立った特徴をもつ以下のパーソナリティ障害が含まれるという。

  • 反社会性パーソナリティ障害(非社会性パーソナリティ障害,ASPD,F60.2) - 社会的無責任、他人の軽視、欺瞞、自分の利益を得るための他人の操作。B群の四つの特徴をすべて備えていることが多い。18歳未満では診断できず、代わりに行為障害と診断される。
  • 境界性パーソナリティ障害(情緒不安定性パーソナリティ障害,BPD,F60.3) - 心の中の空虚さ、人に見捨てられることへの恐れ、不安定な人間関係、感情や衝動的行動をコントロールすることの問題。
  • 演技性パーソナリティ障害(HPD,F60.4) - 人の注意を引きたい欲求と劇的な行動。
  • 自己愛性パーソナリティ障害(NPD,F60.8) - 賞賛されたいという欲求、共感性の欠如、および自分の価値についての過大評価(誇大性と呼ばれる)


C群[編集]

C群は不安や恐怖心が強い性質を持つ。このグループにはそれぞれの際立った特徴をもつ以下のパーソナリティ障害が含まれるとされる。

A群は、特に統合失調型パーソナリティ障害において、統合失調症の症状に類似している。
B群の反社会性パーソナリティ障害自己愛性パーソナリティ障害は、病識がないため診断に引っかからない(そもそも医療機関に訪れない)ことからきわめて扱いづらい。

疫学[編集]

一般人口の10%に何らかのパーソナリティ障害がある。

反社会性パーソナリティ障害[編集]

もっとも扱いづらいパーソナリティ障害であり、「ソシオパス」「サイコパス」「精神病質」は類語である。

  • 自尊感情は強いが、自己評価は低い。したがって批判を許さない。
  • 属事的問題解決能力が低く、属人的な方法に頼る。いわゆる「政治力」に頼る。他者に命令することはあっても、自分では手を出さない。

したがって、「自分の腕に自信がある」タイプのひとは、「自身のパーソナリティが社会的通念と乖離しているのではないか?」という疑問は持ちつつも、「反社会性パーソナリティ障害」には当たらない。いわゆるハッカーがこれに当たり、「人間やめますか、ハッカーやめますか」と問われて「人間やめます(笑)」と答えるタイプである。

  • 盲目的に権威に頼りがちである。信仰心は強いが教義には無関心 - 「そういう決まりだから」が口癖。
  • 自省的・内省的ではなく、外責的であり他罰性が高い。
  • 「見捨てられ恐怖」が強く、他者に対する支配欲が強い。
  • スプリッティング(分裂)- 「エホバか、サタンか」のような形であらわれる。どちらにも分類できない他者は、「世の人」であり、全身全霊を「真理」に捧げない者はサタンとして使い捨てる。「ブラック企業」の経営者や管理職、公立学校の教師や学校の運動部のコーチなどに多くみられる。「期待を裏切られた」という思いが伴い、徹底的にツブす。「それは何の得にもならないだろう」と思うが、これは損得勘定の話ではなく、「感情」の問題なので受容できない。
  • 終末思想に惹かれがちである。「現世はサタンによって汚されており、ハルマゲドンによってサタンが滅ぼされたのちに『天の国』がやってきて、エホバな人々は永遠に幸福な生活を送る」とかいった話を信じたりする。

など、数々の兆候はあるものの、なかなか露わにはならない(ただし、被害者は多く、ジャニーズ事務所や宝塚歌劇団などの例がある。かつては戸塚ヨットスクール事件などもあった)。昨今では、「ハラスメント」という言葉はあるものの、個人としての対抗はいまだ困難である。

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]