パン屋
パン屋(パンや)は、パンを製造・販売する店、またはパンを専門に販売する店。ベーカリー、ベーカリーショップとも呼ばれる。自店でパンを焼く店と、外部から仕入れたパンを販売する店がある[1]。
概要[編集]
食パン、フランスパン、ロールパンなどのほか、あんパンやクリームパンなどの菓子パン、カレーパンやサンドイッチなどを扱う。品ぞろえは店によって異なり、特定の種類のパンに重点を置く専門店もある[2]。
持ち帰り用の販売に加え、店内で飲食できるイートインスペースを設けた店もある。コーヒーなどの飲料や食事を提供するベーカリーカフェ、ベーカリーレストランと呼ばれる形態も見られる[3]。
製造・販売の形態[編集]
店内の設備でパンを焼き、消費者に直接販売する方式は、リテールベーカリーと呼ばれる。これに対し、工場で大量生産したパンをスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどへ供給する方式は、ホールセールベーカリーと呼ばれる[3]。
店内で製造する場合も、生地の準備方法などに違いがある[1]。
- オールスクラッチ製法 - 原材料から生地を作り、成形、焼き上げまでの工程を店内で行う。
- ベイクオフ製法 - 冷凍された生地を仕入れ、店内で成形や焼き上げなどを行う。
仕事[編集]
製造[編集]
パン職人などが、小麦粉、パン酵母、水、塩などを配合して生地を作る。発酵パンの場合は、生地を発酵させ、分割・成形した後、さらに発酵させてオーブンで焼き上げる。種類によっては、クリームや餡などの具材の準備、揚げる作業、焼成後の仕上げなども行う[4]。
小規模な店では一人から数人で多くの工程を担当する一方、大きな工場では、生地作り、成形、焼成などの仕事が分業化されている[4]。
販売[編集]
販売担当者は、商品の陳列・補充、接客、会計、包装、予約の受け付け、食パンのスライスなどを行う。売れ行きを確認し、追加の製造を依頼することもある[3]。
日本での歴史[編集]
1869年に、木村屋總本店が創業した。木村安兵衛・木村英三郎は、酒種を用いて日本人の嗜好に合うパン作りを進め、1874年に酒種あんぱんを生み出した。翌1875年には、山岡鉄舟の仲介で明治天皇に桜あんぱんを献上している[5]。
昨今多いトングを用いて、客が選択する方式は、広島市のタカキベーカリーが「アンデルセン」開店に当たって、旧銀行の建物を有効活用するために発案したものと言われている[6][7]。
学校給食[編集]
第二次世界大戦後の学校給食では、コッペパンなどが主食として定着した。1976年には、米飯給食も正式に導入されている[8]。
脚注[編集]
- ↑ a b 中小企業基盤整備機構「パン屋(ベーカリー)」J-Net21、2021年6月16日。
- ↑ 日本政策金融公庫「パン製造小売業の創業のポイント」2025年2月。
- ↑ a b c 厚生労働省「ベーカリーショップ店員」職業情報提供サイト(job tag)。
- ↑ a b 厚生労働省「パン製造、パン職人」職業情報提供サイト(job tag)。
- ↑ 木村屋總本店「酒種あんぱん」。
- ↑ 広島駅~ふたつの世界遺産をめぐる旅~
- ↑ パン屋のセルフサービスを「発明」したアンデルセン――いま、広島が熱い!(5)
- ↑ 農林水産省「昭和から令和まで、年代別にみる学校給食の変遷」『aff』2020年6月号。