タンポポ

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タンポポ属 Taraxacum
分類
キク目 Asterales
キク科 Asteraceae
タンポポ属 Taraxacum
名称
和名 タンポポ
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タンポポ(蒲公英)は、キク科タンポポ属 (Taraxacum) の多年生植物の総称である。なお、英名の dandelion はフランス語で「ライオン」を意味する dent-de-lion に由来するが、これはギザギザした葉がライオンの牙を連想させることによる。

花言葉は「思わせぶり」。

特徴[編集]

多くのでは、黄色いを咲かせ、綿毛(冠毛)のついた種子を作る。生命力の強い植物で、アスファルトの裂目から生えることもある。根が非常に長く50センチ以上もの長い根を持つ。最大で1メートル程度まで伸びる個体も珍しく無い。この為に生命力が非常に強く表面の花や茎を刈っても根さえ残っていれば容易に再び生え始める。 古典園芸植物のひとつで、江戸時代幕末には園芸化され、数十の品種があった。

花の特徴[編集]

舌状花と呼ばれる小さな花が円盤状に集まり、頭花を形成している。そのため、頭花が一つの花であるかのように見える(これは、キク科植物共通の特徴である)。舌状花1つに計5つの花びらをつけるが、1つに合着した合弁花冠であるため1つの花びらをつけているように見える。舌状花の中央部は雌蕊が伸び、雄蕊が計5本合着している。舌状花の下端には子房があり、その上部から白い冠毛が生えている。この冠毛は後に発達し、風によって種子を飛散させる役割を担う。

また、タンポポはロゼット型の生育型で茎が短く葉が水平に広がっている。よって、他の植物の陰になりやすく、他の植物が生きていけないような厳しい環境下で生えていることが多い。

在来種と外来種[編集]

大きく分けると古来から日本に生育していた在来種と、近世に海外から持ち込まれた外来種がある。在来種は外来種に比べ、開花時期が春の短い期間に限られ、種の数も少ない。また在来種は概ね茎の高さが外来種に比べ低い為、生育場所がより限定される。夏場でも見られるタンポポは概ね外来種のセイヨウタンポポである。
見分け方としては花期に総苞片が反り返っているのが外来種(写真左)で、反り返っていないのが在来種(写真右)。在来種は総苞の大きさや形で区別できる。しかし交雑(後述)の結果、単純に外見から判断できない個体が存在することが確認されている。
より個体数が多く目に付きやすいことから「セイヨウタンポポが日本古来のタンポポを駆逐してしまった」というような記述が見られるが、これは正確には誤りである。セイヨウタンポポは在来種よりも生育可能場所が多くかつ繁殖力が高い反面、多くの在来種よりも低温に弱く、初春から初夏にかけての寒暖差が激しい条件下では生育できない場合も多い。セイヨウタンポポの個体数が多い為に相対的に在来種の割合が減っただけで、在来種も一定の個数で存在している。また茎を大きく伸ばさない為かえって都市部で在来種が見られる場合もままある。

交雑[編集]

在来種の各種とセイヨウタンポポは基本的に別種ではあるが、細胞中の酵素の性質の違い(アイソザイム)を用いた解析では交雑が起こっていることが報告されている。以下の特徴を持つものが見られる。

  • 総苞片が一部のみ反り返っている(ただし、シロバナタンポポは元よりこの特徴を持っている)。
  • 茎の背が低い(在来種の特徴)にもかかわらず、総苞片が反り返っている。
  • 開花時までは在来種相当に茎の背が低く、種子を綿毛として飛ばす段階になってセイヨウタンポポ相当まで茎を伸ばす。
  • 舌状花に白と黄色が交じり合う(シロバナタンポポとセイヨウタンポポの交雑)。

利用[編集]

セイヨウタンポポは古くからヨーロッパでは食用に供されており、多少の苦味があるがサラダなどにする。また、を乾燥させたものがコーヒーの代用品として知られているほか、アメリカ合衆国の一部では自家製醸造酒の原料として用いられる。さらに、に含まれる乳液からゴムを採集する所もある。全草を乾燥したものは蒲公英(ほこうえい)という生薬として用いられ、解熱、発汗、健胃、利尿などの作用がある。

主な種[編集]

関連項目[編集]

  • 草笛 - タンポポの茎を笛としてふく。
  • 薬草漢方薬 - タンポポの葉に含まれる成分に、C型肺炎ウイルスを抑制する効果がある。また、根には健胃、利尿、催乳等の効果がある。
  • タンポポ茶 - タンポポの葉を乾燥させ、鳩麦茶などと合わせたもの。

外部リンク[編集]