シュテルン=ゲルラッハの実験
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シュテルン=ゲルラッハの実験とは、銀原子ビームを磁場に通すとビームが2点に分かれることを示した実験。名称の由来はシュテルンとゲルラッハが行ったことによる。
概要[編集]
銀ビームが2点に分かれたことは、電子にスピン(+1/2と-1/2の2状態)があることを示しており、量子力学における角運動量の量子化の最初の直接的な証拠になった。
予測と解釈[編集]
古典的には、磁気モーメントの向きと大きさは連続的であるのでビームも連続的に分かれると予想された。 しかし実際には、スピン角運動量に起因する2つの磁気モーメントの状態しかとらず、2点に分かれた。 また、軌道角運動量が磁気モーメントに寄与すると考えると、奇数個の点に分かれると考えられるが、実際には2点に分かれた。これは、銀の磁気モーメントはスピン角運動量によって決定されていることを示している。