シャルル5世 (フランス王)

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シャルル5世(仏:Charles V le Sage)とは、フランス・ヴァロワ朝の3代目国王。渾名は賢明王

1338年1月21日、フランス王太子ジャン2世の長男として誕生。この時期、イングランドとの間でフランス王位の継承権をめぐる百年戦争が勃発した。祖父のフィリップ6世と父ジャン2世は軍事の才覚に乏しく、フランス軍は連敗を重ねた。特に1356年のポワティエの戦いで大敗北を喫し、ジャン2世は捕虜となった。

このため王太子だったシャルルは摂政として国政を仕切り、フランスの建て直しを図った。シャルルは武勇に秀でている訳ではなかったが、読書を好む博識な王だった。シャルルはパリの商人たちの支持を取り付け常備軍を組織し、現代の税制の基礎となる形で税金を徴収した。反発した農民がジャックリーの乱を起こしたがこれも鎮圧した。

1364年、父ジャン2世が虜囚先のロンドンで崩御したのに伴いフィリップ5世として即位。同年にはイングランドの支援を受けたナバラ王カルロス2世の軍をコシュレルの地で撃破した。1369年、イングランド王エドワード3世が休戦条約を破り、百年戦争が再開した。フィリップ5世はカスティーリャと同盟を結んで海軍を再建し、1372年のラ・ロシェルの海戦で英艦隊を壊滅させた。その後も怒涛の勢いで領土を回復し、1375年の休戦条約締結時までに祖父・父が失った領土のほぼ全てを奪回した。1380年9月16日に崩御。享年42。王位は三男のシャルル6世が継いだ。