WKB近似

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

WKB近似またはWKB法(ウェンツェル=クラマース=ブリルアン近似/)とは量子力学におけるシュレーディンガー方程式を解くための近似方法であり、波動関数ポテンシャルの存在によって歪められた局所的な平面波であると仮定する。

1次元における定常シュレーディンガー方程式を次のように表す。

22m2ψx2+V(x)ψ=Eψ

V(x)=0について、その解は次式で与えられる平面波である。

ψ=eikx

任意の電位V(x)に対して、同様の波動関数の形を仮定することができる。すなわち、

ψ=eiS(x)

つまり、運動量kが局所的であり、位置の関数k(x)=S(x)x

さらに次のように仮定すると、

S(x)=S0(x)+S1(x)+...

そして、最下段のの項を集約すると、次のような連立方程式が得られる。

(S0x)2=2m[EV(x)]
i2S0x22S0xS1x=0

解法を用いて

ψ(x)=Ce±ix2m[EV(x)]dx[2m(EV(x))]14E>V(x)
ψ(x)=Ce±x2m[V(x)E]dx[2m(V(x)E)]14E<V(x)

次にエネルギーを決定する必要があるが、束縛状態の場合は離散的でなければならない。x1,x2をいわゆる帰還点、すなわち、振動中に運動エネルギーが消滅する古典的粒子が超えることのできない点とすると、

V(x1)=E

ボーアの最も単純な原子量子化に倣い、束縛状態のエネルギーは、すべてのポテンシャルがこの積分の値の意味において調和的であると仮定し、調和振動子の線形次元xにおける局所運動量S0(x)xの積分条件から求められる。すなわち、

x1x22m[EnV(x)]dx=x1x22m[Ehnmω2x22]dx

そして、

Ehn=ω(n+12)n=0,1,2...

この積分はエネルギーEhnに比例する半径を持つ半円の面積を表しているため、簡単に計算ができ、任意のポテンシャルに対して次のような式が得られる。

x1x22m[EnV(x)]dx=π(n+12)n=0,1,2...

WKB近似を用いて、束縛状態のエネルギーを求めるには、

  1. エネルギー関数Eとして帰還点を求める。
  2. エネルギー関数における局所運動量の積分を計算する。
  3. 量子化条件から、得られたエネルギーEに関する方程式を解く。