監禁探偵

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監禁探偵』(かんきんたんてい)は、原作:我孫子武丸、作画:西崎泰正による密室ミステリー漫画。および、これを原作とする実写映画。

漫画[編集]

週刊漫画サンデー』(実業之日本社)にて2010年No.32(2010年8月10日発売)[1]より連載された。新連載にあたっては「主人公は性犯罪者!?」というキャッチフレーズが用いられた[1]。全12話。単行本は全1巻。

後に『監禁探偵2 狙われた病室』が、同誌が『漫画サンデー』として、新創刊となる2012年6/19号(2012年6月5日発売)から同年11/6号(2012年10月16日発売)まで全10話で連載され、単行本全1巻が刊行されている。

各話[編集]

監禁探偵
  1. 犯罪
  2. 監禁
  3. 凌辱
  4. 変貌
  5. 急迫
  6. 容疑
  7. 探索
  8. 翻弄
  9. 目撃
  10. 逆襲
  11. 特定
  12. 決着
監禁探偵2
  1. 喪失
  2. 自殺
  3. 夕礼
  4. 他殺
  5. ひき逃げ
  6. 疑惑
  7. 誤算
  8. 真実
  9. 核心


あらすじ[編集]

コンビニエンスストアアルバイト山根亮太は客・里見玲奈をストーキングしていた。その夜、亮太は玲奈のマンションのベランダに干してあった下着に興奮し、マンションの玲奈の部屋に潜入してしまう。そこで見つけたのは玲奈の死体であった。

逃げ帰った亮太だったが、亮太の自宅(玲奈のマンションの向かいのマンション)には拘束された下着姿の少女・アカネがいた。亮太は3日前、友人たちとの飲み会に参加し、その帰路にナンパした少女がアカネであった。亮太はアカネをナンパ。アカネもほいほい亮太の自宅までついてきて、部屋に上がったアカネを襲おうとしたところ、抵抗されたので監禁を行ったのだった。

アカネに促されるよう、亮太は自分と玲奈との関係を語リ出した。

亮太の母・博子が、亮太のマンションの近隣で起きた殺人事件を心配して電話をかけてきた。亮太の住むマンションにも刑事が2人、聞き込みに現れた。下着泥棒、玲奈の部屋への不法侵入、更にはアカネの監禁と後ろめたいことばかりの亮太の言動は非常に怪しかったのだが、玲奈の死亡推定時刻である午後8時から午前1時の間の亮太はコンビニでバイトをしており、店内の監視カメラの映像、店長や他の従業員の証言からアリバイは成立していたため、刑事たちはまったく亮太を疑っていなかった。逆に何故に刑事が訪ねてきたのか疑問に思った亮太に刑事たちが見せた1枚の似顔絵。それは亮太の母であった。似顔絵の人物を見ていないかと問われた亮太は、とっさに母をかばうよう「もっと若い人物だった」と嘘を答えた。

アカネは、亮太の留守の間に博子が部屋に来たことを語り、博子は亮太のストーカー行為からアカネの監禁まで全て知ったことを告げた。そして博子から部屋に来たことを口留めされたこともアカネは語った。

アカネのアドバイスに従い、亮太は母・博子と連絡を取った。そして、博子もまた玲奈の部屋に入っており、玲奈の死体も確認していた。しかし、このままでは博子が玲奈の殺害犯として逮捕されてしまうことは想像に難くなかった。真犯人を捕まえる代わりにアカネは監禁を解くことを要求する。行き詰った亮太はアカネの手錠を解いた。

博子は自分が玲奈の部屋に入ったとき(22時頃)、洗濯機が動いていたと話した。それを聞いたアカネは、「一人暮らしの女性が夜中にベランダで洗濯物を干す」のは妙だと語る。洗濯機は玲奈が殺された後に使用され、亮太が玲奈の部屋へ入る前に犯人が洗濯物をベランダに干した。博子が玲奈の部屋に入った時に、真犯人はまだその場に居たと推理を披露する。

では、何故に真犯人は洗濯機を動かしたのか。アカネの推理では、洗濯物を干すことで死亡推定時刻を深夜ではなく早朝に見せかけるためではないかと。更に、玲奈が普段から亮太以外の何者かに狙われていたのではないかと考え、亮太のバイト先のコンビニに行きつく。そして、「玲奈がコンビニから帰った20時以降、博子が玲奈の死体を発見した22時まで」のアリバイが存在しないコンビニ従業員が怪しいと言う。女性アルバイト・野田春美から、玲奈を尾行していた人物の証言を得た亮太だったが、その人物はアカネであった。

亮太は再びアカネを手錠で拘束し、詰問するがアカネはシラを切る。仮にアカネが真犯人であったも、それを監禁している亮太は警察に届け出ることもできない、亮太は部屋を逃げ出してしまった。

亮太の部屋へやって来たのは野田春美。野田春美はためらうことなく、包丁の刃をアカネへと振り下ろす。それを避けたアカネは手錠のまま逃げ出した。アカネを追う野田春美。2人が争うところへ、戻ってきた亮太がバット一閃で野田春美を殴り倒した。

野田春美は亮太のストーカーであり、亮太が玲奈を想っていることへの嫉妬が動機であった。野田春美は警察に引き渡され、アカネを監禁していたことを警察へ自供した亮太であったが、アカネは姿を消していた。

狙われた病室[編集]

「実日会総合病院」に運ばれてきた轢き逃げ事故被害者の少女は身元が明らかになるような品を所持しておらず、記憶を喪失した状態であったため、所持していたハンカチにあった刺繍からアカネと呼ばれるようになった。入院患者の少年・拓人は、実日会総合病院が「幽霊病院」だと語る。

車椅子で動けるようになったアカネは看護師・桐島いつきが何者かと逢引している現場を目撃したが、その翌朝、桐島いつきは転落死を遂げた。病院内には、桐島いつきの死に幽霊が関わっているとの噂が広まっていた。

新たな轢き逃げ事故の被害者が実日会総合病院に運ばれてきたが、今度の被害者は死亡した。アカネの手術を担当した外科医・多岐川とアカネは、その夜に幽霊を目撃した。この幽霊騒動はアカネと拓人が桐島いつき殺害犯を炙り出すことを目的に起こしたものであった。桐島いつき殺害犯として看護師長・米山が逮捕された。

さらに、アカネは多岐川がアカネを含んだ連続轢き逃げ事件の犯人だと指摘する。

アカネは最初から多岐川が轢き逃げ犯だと知っており、記憶喪失も演技であった。多岐川は代理ミュンヒハウゼン症候群を患っており、自分で轢いた被害者を自分が手術して命を救うことで、全能感を得ていたのだった。

多岐川もまた逮捕された。事件を解決したアカネは誰にも告げることもなく、病院を去っていった。

映画[編集]

TVドラマ『深夜食堂』の及川拓郎が脚本と監督を手がけた。2013年6月1日公開。

スタッフ[編集]

  • 監督 - 及川拓郎
  • 製作 - 林裕之、小西啓介
  • 企画 - 山口敏功
  • プロデューサー - 柴田一成、小笠原宏之
  • ラインプロデューサー - 戸山剛
  • 原作 - 我孫子武丸、西崎泰正
  • 脚本 - 小林弘利、及川拓郎
  • 撮影 - 早坂伸
  • 照明 - 神谷信人、福永弘章
  • 美術 - 高橋努
  • 録音 - 西岡正己
  • 音楽 - 石川光NebuSoku
  • 主題歌 - ピロカルピン時の抜け殻[2]

キャスト[編集]

映画あらすじ[編集]

楠原亮太はマンションの一室から、隣のマンションの一室を監視していた。監視していた部屋のカーテンが乱れ、部屋の中で不穏な事が起きていることを見て取った亮太は、慌てて監視対象だったマンションの部屋へとベランダから忍び込んだ。部屋の中には床に倒れている女性。亮太はその女性を抱き起こそうとしたが、血まみれであり、死亡していた。そこへ扉を開けて入ってきた別の少女。少女は亮太と血まみれの女性を見て悲鳴を挙げる。あわてた亮太が少女に体当たりすると、少女は壁に頭をぶつけ、気絶してしまった。

このままでは自分が殺人犯だと思われてしまうと、亮太は気絶した少女を連れて監視していたマンションに戻り、監禁した。意識を取り戻した少女に亮太はお前が犯人なのではないかと言うが、少女(アカネ)は殺された女性・レナはモデルであり、自分はレナの友人で同じモデル仲間なのだと明かした。アカネはレナの部屋に亮太の指紋が残っていることを指摘。亮太は慌ててレナの部屋へ指紋を拭きに行く。

アカネはすっかり主導権を握ると、真犯人を見つけることに協力することを申し出る。

漫画原作との設定の違い[編集]

  • 亮太はストーカー、下着ドロではなく、雇われてリナの監視を行っている。また、母親は他界している。
  • アカネは、生前のリナから個人的に身辺警護の依頼を受けていた。リナが殺害されているので、依頼そのものは失敗していることになる。
  • 野田晴美は一家無理心中で夫と息子を亡くしたが、自分は生き残っている。コンビニで働いていた際に万引き犯に逆襲され、亮太に助けられており、以降、亮太を「死んだ息子が帰ってきた」と考え、過保護気味。
  • レナはコールガールの組織に加わっており、その顧客(峰谷光彦)や組織に属する有名女優(滝川沙栄子)が真犯人候補に挙がる。また、警官も組織の一員であり、亮太をリナの監視に雇っていたのも組織だった。
  • この事件後、原作は亮太とアカネが再会することが無いが、映画ではコンビとして活躍が続いている。

脚注[編集]

  1. a b 「かまいたちの夜」の我孫子原作ミステリー、マンサンにて”. コミックナタリー (2010年8月3日). 2026年3月22日確認。
  2. 映画「監禁探偵」主題歌にピロカルピンの楽曲が決定!”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN (2013年3月12日). 2026年3月22日確認。