海の姉弟
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『海の姉弟』(うみのきょうだい)は、手塚治虫の短編漫画。
『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)の1973年9月17日号に掲載された。秋田書店から出版された『ミクロイドS』の単行本3巻に収録されたほか、手塚治虫漫画全集などでは『タイガーブックス』の1本として収録されている。
1972年に沖縄返還が行われ、1973年3月には日本の漫画集団によるチャリティーイベントで沖縄訪問が行われた。こられが執筆動機と考えられている。また、1973年11月には沖縄国際海洋博覧会(海洋博、1975年開催)の目玉・アクアポリスの展示プロデューサーに手塚が就任している。
あらすじ[編集]
平良比佐子と平良良平は、沖縄の海でサンゴを食うオニヒトデ鬼ヒトデを採って、集落からは外れた場所に姉と弟の2人で暮らしていた。姉弟は村人たちからは良く言われないのだが、それが姉弟の母親が戦争中にアメリカ兵に騙されて村人の虐殺を招いたこと、戦後になって姉弟が誰とも知れぬアメリカ兵の暴行の末にできた子供であったことが、亡き母の日記から判明する。
ある時、比佐子がヤマトンチュ(沖縄県外の日本人)の大伴と結婚すると言い出す。良平は大伴を信用しなかったが、姉のことを思い、結婚を承諾した。
結婚後、大伴は沖縄の海を埋め立ててホテルを建てる計画を進めはじめた。比佐子は海を守るために工事の阻止行動に出たが、息耐えることになる。良平は比佐子の遺体を抱き上げ、怒りから叫び声を上げるのだが、工事は継続される。
外部リンク[編集]
- 海の姉弟 - 手塚治虫公式サイト