機関直結式冷房装置

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機関直結式冷房装置(きかんちょっけつしきれいぼうそうち)とは、自動車バス鉄道車両などにおいて走行用機関(走行用エンジン)を冷房の動力源とするものである。直結エアコンとも呼ばれる。対になるのは独立機関式冷房装置(サブエンジンエアコン)

概要[編集]

一般的な自動車の殆どはこの直結式冷房を採用している。エアコンを使うと燃費が落ちるのは、エアコンの駆動にもエンジンのパワーを取られているからである。

バス[編集]

路線バス

路線バスにおいては古くから直結式が主流である。特に床下スペースが厳しいノンステップバスワンステップバスではサブエンジン式は選択肢に入らない。

観光バス・高速バス

観光バス高速バスでは冷房駆動にエンジンパワーを取られてトルク不足等の問題を引き起こすことから、長らくサブエンジン式冷房が主流であった。
その一方で、大容量の床下トランクを必要とする空港リムジンバスや、全長が短い分ホイールベースも短い全長7~9m級の中小規模団体向けの貸切車では直結エアコンが採用されることがあった。

近年の技術革新で走行用エンジンのパワーが上がったこと、エアコン装置の改良等によりエアコンを動かしてもトルク不足等の問題が起きにくくなったことから、近年では直結エアコンのみの設定となっている。

鉄道車両[編集]

気動車を大量に保有していた日本国有鉄道が標準エンジンとしていたDMH17系エンジンは最大出力180馬力とパワーに乏しく、サブエンジン式による冷房が主流となっていた。

ただしスペースやメンテナンス等の問題から、複数の車両へ給電する能力のある冷房用エンジンを一部の車両に搭載し、それを編成中に必要数組み込む方式が取られた。冷房電源を搭載した車両は走行用エンジンを1基のみ搭載する車両が大半で、勾配線区ではパワー不足のおそれから急行の冷房化が遅れたという例もある。

この反省から、国鉄末期に登場した形式ではコスト削減のためにバス用部品も導入し、出力に余裕のあるDMF13系エンジンを併せることで1両単位での冷房化を可能とした。JR発足後は従来車両のエンジンスワップと同時に直結エアコンによる冷房化を行うケースも見られた。