東武6050系電車
6050系電車(6050けいでんしゃ)とは、東武鉄道が運用していた電車。ここでは野岩鉄道、会津鉄道の同型車及び6050系から改造された634型についても記述する。
概要[編集]
野岩鉄道会津鬼怒川線との相互直通運転開始に備えて1985年(昭和60年)から翌年にかけて6000系からの更新で22編成44両が誕生した。後に完全新造車が増備され、最盛期には東武に29編成58両、野岩鉄道に3編成6両、会津鉄道に1編成2両が在籍していた。
東武・会津鉄道では既に運用を終えており、野岩鉄道所有の2編成のみが現役を続行している。
構造[編集]
モハ6150形とクハ6250形で2両編成を組む。
- 車体
全長20m、両開きドアを片側2箇所に備える鋼製車体で、前面には貫通扉を備える。前面デザインは細部を変更して8000系の更新修繕車等に採用されている。側窓は1段下降式。
塗装はジャスミンホワイトをベースに、前面はパープルルビーレッド、側面はパープルルビーレッドの帯2本とサニーコーラルオレンジの帯1本を巻く。
屋根上には集約分散式冷房装置を搭載している。客室用が3基、乗務員室用が1基。
- 車内
車内はドア間固定クロスシート、車端・戸袋部にロングシートを配置したセミクロスシートで、ボックスシートのシートピッチは1525mm。ボックスシートの窓側には折りたたみ式テーブルが設置されている。
車内の乗務員室側の妻面上部中央に行先表示器が設定されている。これは多層建てでの運行時に誤乗を防ぐための設備である。
クハ6250形の連結面側には和式便所が設置されている。
- 主要機器
主電動機・台車・主抵抗器・電動空気圧縮機等は6000系からの流用品だが、主制御器等新製された部品もある。制御シーケンス・ブレーキ方式は6000系とほぼ同一で、更新途上には併結運転も見られたという。
運転台側の連結器は登場時は密着自動連結器を装着していたが、1996年(平成8年)より電気連結器付き密着連結器に交換されている。
完全新造車[編集]
1985年(昭和60年)に東武鉄道が完全新造車として100番台の61101Fを製造。翌年にも完全新造の61102Fが製造され、野岩鉄道開業に合わせて同社へ譲渡された。新造車は台車が住友製SUミンデン形に変更されている点が異なる。
1988年(昭和63年)には野岩線快速列車の6050系列への統一、会津田島駅電化延伸に備えて8編成が追加増備された。このうち1編成は野岩鉄道籍である。
その後1990年(平成2年)に200番台の61201Fが製造された。この編成は東武鉄道籍で入籍後、会津鉄道に譲渡された。
運用[編集]
南栗橋車両管区新栃木出張所に配置され、日光・鬼怒川・野岩・会津鉄道会津線で快速・急行系統を中心に運用された。野岩・会津籍の編成も新栃木に常駐し、共通運用を組んでいた。2両単独から2編成3編成併結の6両で運用され、東武日光行、新藤原行、会津田島・会津高原尾瀬口行の3層建て運用も存在した。
2017年(平成29年)4月のダイヤ改正で南栗橋駅以南の定期運用と6両編成、増解結を伴う運用が消滅。2019年(令和元年)には日光線全通90周年記念で6162Fが6000系の纏っていたツートンカラーに復元され、翌年1月には完全新造車でラストナンバーの6179Fもツートンカラーに塗り替えられた。
しかし種車から引き継いだ機器の老朽化進行等により廃車も進み、2021年(令和3年)12月の運用変更を以て急行運用が消滅。翌年3月のダイヤ改正で東武籍車の定期運用が終了。更に野岩籍の61101Fと会津車も運用を終了した。以降、野岩籍の61102・61103Fのみが運用に入っており、61103Fはクラウドファンディングで調達した資金により、モハ61103の座席を畳と掘りごたつに改造し、クハ62103のトイレを洋式に改造している。
廃車となった編成は順次解体されたが、2017年(平成29年)に廃車された元6165Fは解体を免れ、南栗橋車両管区内で訓練機械として使用されている。
634型[編集]
完全新造車の6177・6178Fを改造した観光用車両で、愛称は「スカイツリートレイン」。形式名は東京スカイツリーの高さ634mに因む。
改造内容は車内の高床化、トイレ・座席のバリアフリー対応化、展望窓の設置等で側面の種車の面影は薄い。
2012年(平成24年)11月より特急スカイツリートレインとして運行を開始したが、2017年(平成29年)4月を以て特急スカイツリートレインの運行は終了。以降は臨時・団体列車用として運用されている。