平行軸の定理
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平行軸の定理とは、回転軸が重心を通る場合に慣性モーメントは最小値をとり、軸が重心から距離離れている場合にその軸の周りの慣性モーメントは全質量を用いてであるという定理。
導出[編集]
密度を、軸からの微小体積の位置ベクトルを、重心からの微小体積の位置ベクトルを、軸からの重心の位置ベクトルをとする。
位置ベクトルを分解して、内積を各項に分けて定数を積分の前に出すと、第1項はそのものになり、第2項は重心の定義より積分=0になり、第3項は重心から距離の2乗に全質量(=積分)を掛けたものになる。
また、なのでとなり、これらの等号成立条件は重心を通ることなので、慣性モーメントは重心を軸が通るときに最小になる。
例[編集]
円板[編集]
半径で密度一定の質量の厚さを無視できる円板を考える。 すなわち、z軸方向の距離を無視できる他、密度はになる。
重心を通り面に垂直な軸周りの慣性モーメントは、
重心から半径方向に離れた点を通り面に垂直な軸周りの慣性モーメントは、平行軸の定理より