山太郎かえる
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『山太郎かえる』(やまたろうかえる)は手塚治虫による動物漫画、鉄道漫画、および漫画を原作とするアニメーション作品。
人間に飼われる仔熊の「山太郎」と、蒸気機関車C-62「しい六」の奇妙な友情を描いた物語である。蒸気機関車のC-62型は松本零士の『銀河鉄道999』のモデルとなった機関車でもある。
漫画[編集]
『月刊少年ジャンプ』(集英社)1980年1月号に読み切り掲載された。
あらすじ[編集]
流氷に乗った親子のクマは、漁船とぶつかったことで母熊は死亡したものの、仔熊は助かった。仔熊は山太郎と名付けられ、根室の操車場近くの雑貨屋のおばさんに、見世物として犬のように首輪と鎖を着けられ飼われることになった。
山太郎が気が弱く、猫にすらバカにされる始末だった。そんな山太郎を見かねて声をかけてきたのが、蒸気機関車C-62のしい六だった。山太郎はしい六と仲良くなり、蒸気機関車の汽笛そっくりの力強い吠えかたを覚える。
しい六に諭された山太郎は、祭りの夜に自分で鎖をつなぐ杭を引き抜き、自由の身になる。しい六に連れられ、山の近くの線路で降りた山太郎は選別にもらったハチミツと共に山へと向かう。
月日は流れ、鉄道も電車が導入され、しい六は引退同然となる。大人になった山太郎が人間を襲っているというニュースが流れるるようになったのは、そんな頃であった。人間は、しい六の汽笛の音で山太郎をおびき出そうとした。山太郎を殺したくないしい六は自ら脱線して、山太郎を逃がすのだった。
アニメーション[編集]
「ライオンブックス」シリーズの1編としてとして手塚プロダクションにより製作された。完成は1986年8月15日。
「ライオンブックス」シリーズは完成した後にテレビ局に売り込むという計画であったが、テレビ放映の実現には至らず、1989年にOVAとして販売された。
スタッフ[編集]
- 原作、監督 - 手塚治虫
- 脚本、絵コンテ、演出 - 小熊公晴
- プロデューサー - 松谷孝征
- アシスタントプロデューサー - 久保田稔
- 制作担当 - 榎本裕
- 作画監督 - 吉村昌輝
- 美術監督、美術ボード - 宮本清司
- 撮影監督 - 白井久男
- 原画 - 瀬谷新二、小林準治、加納薫、谷沢豊
- 動画 - 手塚プロダクション、スタジオダブ、アートランド、スタジオ天
- 動画検査 - 加納薫
- 仕上 - 牧プロ、京都アニメ、スタジオボギー
- 色指定 - 藤田理香
- 特殊効果 - 前川孝
- 背景 - 宮本清司、斎藤雅巳、明石貞一、石津節子
- 編集 - 掛須秀一
- 音響監督 - 河村常平
- 音楽 - 小六禮次郎
- 選曲 - 東上別府精
キャスト[編集]
外部リンク[編集]
- 山太郎かえる(漫画) - 手塚治虫公式サイト
- 山太郎かえる(アニメ) - 手塚治虫公式サイト