偏微分方程式

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数学解析学関連分野に於ける偏微分方程式とは多変数関数を未知関数即ち解とする微分方程式であり1変数関数を未知関数とする常微分方程式とは対をなす存在である。

概要[編集]

常微分方程式と同様に一般の偏微分方程式も解を求めるのは困難な場合が多いのだが求積法で解が求められる常微分方程式に帰着できる場合は一応一般解を求める事ができる。

有名な偏微分方程式[編集]

以下著名な偏微分方程式を記す。

波動方程式[編集]

(※cは光速度を表わす)

3次元版は以下の通り。;

※ただしΔはラプラシアンであり

を表す(詳細は割愛す)。

熱伝導方程式[編集]

(※κは拡散率を表わす)

これの3次元版は

で表される。

シュレーディンガー方程式[編集]

三次元版はこちら。

アインシュタイン方程式[編集]

一見すると微分方程式に見えないよーな等式だが以下の等式は一応これでも偏微分方程式である。(より正確に言えば10元の非線形連立偏微分方程式である(((;゚Д゚)))ガクブル)

ちなみにこの方程式は4次元時空に対して用いられる。また左辺の第1及び第2項はひとまとめにしてアインシュタインテンソルと呼ばれる量 で表される。

(求積できる場合の)解法[編集]

上述の1次元版波動方程式が如き極めて単純な形の偏微分方程式は以下に述べる変数分離法を用いて常微分方程式に変換する事により解を求める事ができる。

では早速上記波動方程式を例にとって述べよう。まず未知関数φが

と書けるとしてこの両辺を偏微分して上記方程式に代入したら

とゆー風に書ける。(※上式の記号「”」は関数X(x)の2階導関数を、「・・」は関数T(t)の2階導関数を表わす。)

これを変形すれば

が成り立つ。この式は左辺が変数xによらず右辺が変数tによらないので或る定数(λとでもおこう)に等しい。従ってこの式は

とゆー感じで2つの2階線形常微分方程式に変換できる。これらの一般解を求めてφ=φ(x,t)に代入すれば波動方程式の解が導かれる。//