両極性拡散
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両極性拡散とは、弱電離プラズマ内の電子とイオンの共同拡散の過程であり、電子とイオンの流束の大きさが一致するか、または一定量だけ異なるかのものである。最も単純なものでは、両極性拡散は1924年にドイツの物理学者のヴァルター・ショットキーによって初めて考えられた。
概要[編集]
弱電離プラズマ中に荷電粒子の不均等な密度分布がある場合、これらの粒子の空間での自発的な方向性運動が観察され、占有体積全体での濃度の均一化につながる。この過程はいわゆるプラズマ拡散と呼ばれる。中性ガスに関しては外部磁場がない場合のプラズマ拡散は、粒子の熱運動速度と、粒子同士及び中性原子との衝突の頻度によって決まる。従って、電子は移動度が高くなり、拡散が速くなる。ただし、電子とイオンの分離によって生成される静電場は電子の動きを遅くし、同時にイオンの動きを加速させる。よって、電子とイオンの拡散速度は均一になり、準中性条件を満たす。