ラクレットチーズの流儀

ラクレットチーズの流儀は、野原ひろし 昼メシの流儀の作品のひとつ。

以下にはネタバレが含まれています。

あらすじ

野原ひろしは、午前の打ち合わせが早く終わった。今日の昼にオープンするレストラン「Henogare」の開店まで、あと三十分ある。工事の時からこの店の開店を楽しみにしていた。まだ誰も並んでおらず、ひろしは一番乗りだった。看板にはラクレットチーズが描かれており、ひろしは目の前で削ってくれるチーズを楽しみにしていた。店の中では、「頑張ろう」と声をかけながら働く四杉遥の姿があった。ひろしは、この店の一番最初のお客だった。また、ひろしは遥のバイト先によく来るお客でもあった。ひろしは、遥がなぜここで働いているのかを考えていたが、それは自分の思い込みだった。普通にしているひろしを見た遥の方が、知らないふりをしていると思い、腹が立ってきた。

ひろしはラクレット石焼きリゾットを注文し、料理が到着した。ラクレットチーズは「今お持ちします」とのことだった。リゾットの真ん中にはトリュフが載っていた。チーズを持ってきた遥が、削る様子をひろしは動画で撮影した（ノーアングルで）。ひろしはチーズがとろりと流れる様子に興奮していたが、遥はひろしが自分に興奮していると勘違いした。

ひろしはチーズと一緒にリゾットを一口食べた。熱くてあっつと感じたが、少し冷まして食べると香ばしく、美味しかった。最後にひろしはお客様アンケートも書き、「大満足」と記入した。しかし、水をこぼしてしまい、インクがかすれてしまった。アンケートには店舗の名前を書き、「ずっと見てました」と書きたかったが、かすれた文字では遥のことを伝える内容になっていた。結局、遥はそのままひろしの思いを勘違いしたまま、出来事は終了した。