ペペ (ロリコンショップ)

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

ペペは、過去に存在したロリコンショップ。ロリコンショップの代名詞的存在であり、施行後も2011年1月まで店舗を継続させていた高田馬場の老舗である。一部マニアにとって高田馬場が性地聖地として扱われるのはペペが原因である。

1990年頃、児童ポルノの製造・販売を開始する[注釈 1]。高月靖によるとロリータの魅力についてロリコンが意見や情報を交換できる場として立ち上げたのが始まりだという(高月靖による)。しかし、スペースを維持していくには収益をあげていく必要があったため、オリジナル商品の製作販売を手がけるようになり、結果として業界最大手にのし上がる[2]

オーナーである田中一雄(本名:久我明久)は写真家である力武靖のパトロン的な存在となり、彼の写真集をはじめとした作品を中心にオリジナル商品、独占販売商品を多く揃え、同業の追従を許さなかった。こうしたペペのみでのオリジナル商品や独占販売商品は、他の広い流通を持つ商品と比べて高い値段が設定されていた。しかし、独占販売扱い写真集が取り扱われる頃には力武は少女写真集作家のスペシャリスト的存在に到っており、また同業作家と比較してもきめの細かく美術性にも優れている作品であったことは強みであった。 さらにペペ限定で扱われていた商品の多くは無修正であり、これらは小児愛者の心を強く掴むものとなっていた。

法施行後は着衣のものを除いては18歳未満を題材とした商品は取り扱わなくなったが、オリジナル商品の製作販売を主軸とする経営方針は変わっていなかった。

2011年1月末日を以て店舗を閉店している。2012年1月末日を以て通販も終了する予定だったが、顧客の要望により、在庫払底まで通販を継続すると発表された。その後2015年に公式サイトが閉鎖され、現在の動向は不明である。

ペペがあった場所はその後も聖地として語り継がれ、今でも特定の日の深夜には秘密のフリーマーケットが開かれているという都市伝説がある。

コネクション[編集]

コネクションは、過去に存在した児童ポルノ製造販売会社。ロリコンショップ「ペペ」の経営母体である。

1999年に施行された児ポ法が、日本国外の行為について適用された初の事例で知られる[3]

事件概要[編集]

2000年を基準に数年前から、社長の久我明久らはタイ国内でコーディネーターを雇い、モデルとなるロリの選定や撮影場所の確保について依頼していた(日本人に似ているロリを選んでいた)。1999年11月にコネクション(東京都新宿区高田馬場)を設立、1999年の売り上げは7億円に達した[1]

1999年12月上旬、オーディションで選んだ16歳と17歳のロリをチェンマイのホテルで撮影、ビデオを製作する[4]。これが児ポ法違反(児童ポルノ製造)であるとして2000年11月7日、久我ら計7人が[3]神奈川県警に逮捕される[1]同月28日、横浜地検は久我ら計3人を起訴起訴を待つ君の横でぼくは量刑を気にしてる。季節はずれの雪が降ってる。4人については「雇われスタッフで、久我から少女は十八歳と言われていた」などと起訴猶予[4]

逮捕前の2000年10月、朝日新聞の電話取材に対し、久我は

(児ポ法によって)作品がなくなったら、少女を求めて公園や団地に行ってしまう人も出てくるのではないか。商売で、幼児性愛者と直接付き合ってきただけに怖い。我々は、そうした人のガス抜きをしてきたかな、と思う。

法律が施行されても、業者には救済措置がない。今まで、作品と認められていたものが、突然、そうではなくなった。

— 久我明久、[3]

と発言している。

2001年1月17日に行われた初公判で、久我は起訴事実を大筋で認めたが、当時のロリの年齢については「十八歳未満と明確に認識していたわけではない」と主張[5]。これに対し検察は、(被告は)児ポ法成立前後から資料を集めるなどしており、児ポ法には熟知しているはずだ。にもかかわらず、IDカードなどで年齢を確認しなかったのはなぜかと追及した[6]

2001年2月16日、横浜地裁(井口実裁判長)は、久我に懲役1年6月、他2名に同1年を求刑した[7]。続報がないので確定判決については不詳。

影響[編集]

これ以後、マニアの間で西村理香タイ人説が支配的になる。また、いわゆる亜炉の裸も潮を吹くように潮が引くように市場から消えていった。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 2000年の報道を基準に「10年近く前」。単純計算[1]

出典[編集]

  1. a b c 読売新聞 2000b, p. 18.
  2. 高月靖 『ロリコン 日本の少女嗜好者たちとその世界』 バジリコ、2009年、70頁。ISBN 978-4-86238-151-4
  3. a b c 朝日新聞 2000a, p. 31.
  4. a b 読売新聞 2000c, p. 34.
  5. “起訴事実を大筋認める タイで児童ポルノ製造事件の初公判”. 朝日新聞: p. 14. (2001年1月17日 
  6. “「18歳未満かも」と撮影 国外児童ポルノ製造事件初公判”. 朝日新聞: p. 33. (2001年1月18日 
  7. “児童ポルノ製造 会社社長ら3人に1年6月―1年を求刑”. 読売新聞: p. 36. (2001年2月17日 

参考文献[編集]

  • “NGO「さらに規制強化を」児童ポルノ国外事件初摘発”. 朝日新聞: p. 31. (2000年11月8日 
  • “タイで少女ポルノ撮影、販売 容疑の業者3人を逮捕”. 読売新聞: p. 18. (2000年11月7日 
  • “タイで少女撮影、ポルノビデオ製作 横浜地検が3人を起訴”. 読売新聞: p. 34. (2000年11月29日