ニュートラム暴走事故
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ニュートラム暴走事故(ニュートラムぼうそうじこ)は、 1993年(平成5年)10月5日に発生した鉄道事故(列車衝突事故)である。
一連の経過[編集]
事故の起きたニュートラムは、ATOを使用して運転士のいない無人自動運転を行っていた。
1993年10月5日17時30分頃、中ふ頭駅発住之江公園駅行(100系第13編成)の列車が本来の停止位置で停止せずに50m暴走。時速およそ30km/hで線路終端の車止めへ衝突してようやく停止し、乗客217人が負傷した。事故現場となった住之江公園駅は高架上にあり、もし車止めを突き破って列車が地上へ転落していたら被害はさらに拡大していた。
無人自動運転を行っている新交通システムで暴走事故が起きたという事態を近畿運輸局は重く見て、ニュートラムを運行する大阪市交通局へ安全が確認されるまでニュートラムの運行中止を指示した。
事故原因[編集]
車両に搭載されている中継継電器内のATO常用ブレーキの信号をATC常用ブレーキの信号へ変換するリレーの接点に通電不良の跡が残っており、一時的な通電不良でブレーキがかからなかったことが事故原因とされたが、警察の検証実験では通電不良を再現できなかったという。
事故後[編集]
ニュートラムは全線運休してバス代行輸送を行い、二重化などの安全対策工事を実施した上で事故からおよそ1ヶ月半後の11月19日に保安要員を乗せて運転を再開。ただし無人運転の再開は2000年2月まで待つことになる。
事故を起こした100系第13編成は損傷が酷く、そのまま廃車された。後にニュートラムへ導入された200系でも第13編成が欠番となっている。
脚注[編集]
鉄道での事件・事故 |