シュレーディンガー群

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

シュレーディンガー群とはシュレーディンガー方程式の配置空間の対象変換群である。配置空間の物理的に等価な点を互いに写像する変換によって形成される。シュレーディンガー群は一般的な物理的考察から定義が可能である。これには、電子の置換を行う変換、座標系の回転を行う変換、ガリレイ変換などが含まれる。

数式[編集]

シュレーディンガー群の場合、自由粒子のシュレーディンガー方程式は次の形になる。

iΨΨ12M2Ψ=0

そしてガリレイ変換により次の式が得られる。

qq=Rq+Vt+a

そして

tt=t+b

つまりシュレーディンガー代数が得られる。

シュレーディンガー代数[編集]

シュレーディンガー代数は、シュレーディンガー群のリー代数である。中心拡張を持つガリレイ代数が含まれる。

[Ji,Jj]=iϵijkJk
[Ji,Pj]=iϵijkPk
[Ji,Kj]=iϵijkKk
[Pi,Pj]=0,[Ki,Kj]=0,[Ki,Pj]=iδijM
[H,Ji]=0,[H,Pi]=0,[H,Ki]=iPi
[Hi,Hj]=0

ここで、

  • J=L+S=[QP]+S=i[PP]+S = 回転Rに対応する全角運動量演算子
  • P=空間における変位aに対応する運動量演算子
  • H=時間軸上の基準点のずれbに対応するエネルギー演算子
  • K=iMP+iPH=ガリレイ変換Vに対応する演算子

中心拡張Mは非相対論的質量として解釈され、位相変換におけるシュレーディンガー方程式の対称性に対応し、また確率保存則を満たす。

シュレーディンガー代数には2つの不変量がある。

  • P22MH=2ME
ここで、Eは内部エネルギーと見なすことができる。
  • (MJ[KP])2=M2S2=M2s(s+1)
ここで、Sは粒子の内部角運動量と見なすことができる。

さらに、DCを表す2つの発生器があり、これらは以下の交換関係を持つ。

[H,C]=iD[C,D]=2iC,[H,C]=2iH
[Pi,D]=iPi,[ki,D]=iKi
[Pi,C]=iKi,[Ki,C]=0
[Ji,C]=[Ji,D]=0

発生器H,C,Dは代数sl(2,R)を生成する。

数理物理学におけるシュレーディンガー群[編集]

シュレーディンガー群は自由シュレーディンガー方程式の対照群として定義されるが、相互作用のある一部の非対称論的系(臨界点にある冷たい原子)でも実現される。

d次元くっかんのシュレーディンガー群は、d+1次元の相対論的共形群SO(2,d+2)に埋め込むことができる。この埋め込みは、シュレーディンガー方程式が質量ゼロのクライン・ゴルドン方程式からカルツァ=クライン理論を用いて得られるという事実に対応する。

関連項目[編集]