カンノ型放送
カンノ型放送とは、駅自動放送の種類の一つ。
常磐線、青梅線、川越線、中央本線(中電区間)などに放送音源として導入された放送。しかし最近ではATOS化や放送装置更新時に仙石型、巌根型、巌根・館山型などに変更され、次第に減少傾向にあるが、水戸線、常磐線いわき駅以北、新潟支社(遠隔放送など)、長野支社、JR東海の関西本線、JR四国、JR九州(後程)で新型放送として新たに導入する駅がある。 また、接近放送冒頭には4点チャイムが流れるが、青梅線の大半の駅や川越線の埼京PRC型導入前の駅でかつて府中本町駅にて使用されていた発車メロディを短縮したものが使用されていた。
アナウンサー[編集]
- タイプ1(旧型):主にしなの鉄道上田駅や青梅線東青梅駅などで使用されていたタイプ
- 男声:松田隆(未確定)
- 女声:不明
- タイプ2(青梅型):主に青梅線青梅駅以西のほとんどの駅(青梅駅、御嶽駅、奥多摩駅は永楽型)の接近放送にて使用されていたタイプ
- 男声:不明
- 女声:大橋照子
- タイプ3(初期型):主に青梅線青梅駅以東の各駅や青梅線青梅駅以西の戸閉放送などにて使用されていたタイプ
- 男声:松田隆(未確定)
- 女声:不明
- タイプ4(阪和型):主にJR九州の一部駅(女声のみ)や防府駅や阪和線の殆どの駅(初代阪和線運行システムSUNTRAS)や湖西線の一部駅にて使用されていたタイプ
- タイプ5(標準型)(主にJR九州などにて使用されているタイプ)
- 男声:田尻敏明
- 女声:松本理恵子
- タイプ6(高知型):広島駅、防府駅など(高知駅、松山駅はJACROS型放送?)にて使用されているタイプ
- 男声:田尻敏明
- 女声:山代万貴
放送文例[編集]
- 水戸線
- <接近チャイム>「まもなく、○番線に、(上りor下り)列車が、入ります。危ないですから、黄色い線まで、下がって、お待ちください。」
- <接近チャイム>「まもなく、○番線に、(上りor下り)列車が、入ります。危ないですから、黄色い線まで、お下がりください。」(川島駅の言い回し)
- <接近チャイム>「まもなく、○番線に、(上りor下り)列車が、入ります。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、下がってお待ちください。」(笠間駅の言い回し)
- <発車メロディー>「ドアが閉まります。ご注意ください。」
- JR東海
- <プルルルルルルルルルルルルルルルルルル>「まもなく、○番線に、列車が、まいります。危険ですから、黄色い線まで、お下がりください。まもなく、列車が、まいります。ご注意ください。」
- JR九州
- <プルルルルルルルルルルルルルルルルルル>「まもなく、(〇番乗り場に)列車が、まいります(入ります・到着します)。危ないですから、黄色い線(黄色い点字ブロック)の内側へ、お下がりください。」
- <発車メロディー>「まもなく、列車が、発車します。危ないですから、黄色い線の内側へ、おさがりください。」[注釈 1]
- 勝浦駅(旧々放送)
- <接近チャイム>「まもなく、(上りor下り)電車がまいります。危ないですから、黄色い線の内側まで、下がってお待ちください。」
- <発車メロディー>「まもなく、電車が、発車致します。ドアが閉まりますので、ご注意ください。」
- 勝浦駅(旧放送)
- <接近チャイム>「まもなく、(上りor下り)電車がまいります。危ないですから、黄色い線まで、お下がりください。」
- <発車メロディー>「まもなく、電車が発車致します。ドアが閉まりますので、ご注意ください。」
- 広野駅
- <接近チャイム>「まもなく、列車がまいります。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。」
- 東福生駅を含む八高線一部の駅(旧放送)
- <接近チャイム>「まもなく、○番線に、(上りor下り)電車がまいります。ボタンを押してご乗車ください。危ないですから、黄色い線まで、お下がりください。」
- <発車メロディー>「ドアが閉まります。ご注意ください。」
- 東福生駅を含む八高線一部の駅(旧々放送)
- <接近チャイム>「まもなく、(上りor下り)電車がまいります。危険ですので、黄色い線の外側を、歩かないでください。」
- <発車メロディー>「ドアが閉まります。駆け込み乗車は危険です。次の電車をご利用ください。」
- 多摩都市モノレール
- 「まもなく、○番ホームに、○○行きの、電車がまいります。ホームドアから離れて、お待ちください。」
主な使用箇所[編集]
無印なものはすべてタイプ5を使用している。
- 奥羽本線:土崎駅、追分駅、津軽新城駅など
- 常磐線:草野駅~新地駅(四ツ倉駅・原ノ町駅・相馬駅は除く)
- 水戸線:小山駅・友部駅以外の各駅
- 中央本線:茅野駅、下諏訪駅、岡谷駅、辰野駅など
- 篠ノ井線:村井駅(遠隔放送はタイプ5、接近放送はタイプ6→タイプ5)、平田駅、田沢駅、明科駅、聖高原駅、篠ノ井駅(女声のみ)など
- 信越本線:篠ノ井駅(現在は女声のみ)、今井駅など
- 飯山線:飯山駅、替佐駅など
- 越後線:白山駅など
- 上越線:遠隔放送使用駅
- 羽越本線:遠隔放送使用駅
- 関西本線:JR東海が管轄する一部駅
- 北陸本線:遠隔放送使用駅の一部(タイプ6)
- 七尾線:中津幡駅など
- 山陽本線:広島駅(タイプ6の女性のみ)、防府駅(タイプ4の女声のみ→タイプ6)、下関駅など
- 山口線:山口駅など
- 多摩都市モノレール:全駅(タイプ6)
- しなの鉄道:上田駅(タイプ1→タイプ5)
- IRいしかわ鉄道:遠隔放送使用駅(タイプ6)
- ハピラインふくい:遠隔放送使用駅(タイプ6)
- JR九州の半数の駅
他多数の駅にて使用中
過去の使用箇所[編集]
- 中央線:三鷹駅、立川駅、甲府駅など
- 青梅線:立川駅(タイプ5)、西立川駅、牛浜駅〜東青梅駅、宮ノ平駅〜沢井駅、白丸駅(タイプ2→タイプ5)、古里駅(戸閉放送のみ)、鳩ノ巣駅(戸閉放送のみ)
- 八高線:八王子駅、拝島駅、高麗川駅を除く全駅
- 外房線:勝浦駅(タイプ1→タイプ5)
- えちごトキめき鉄道:直江津駅以外の各駅遠隔放送(日本海ひすいライン区間はタイプ6、妙高はねうまライン区間はタイプ5)
- あいの風とやま鉄道:富山駅、高岡駅以外の各駅遠隔放送(タイプ6)
他多数の駅にて使用されていた
私鉄のカンノ型放送[編集]
使用している(いた)私鉄は少数で、一部の私鉄独自のアナウンサーが起用されていることがある。また、東海道型と同じように、第三セクター化によって、JR時代から使用されている物がある(あった)。
西武鉄道[編集]
主にSEMTRAC未導入路線にて使用されている。接近放送のみで4種類?ほど確認されており、現在は2種類のみしか使用されていない。発車放送も含めたら現在使用されている接近放送とは別に2種類使用されている(片方はかつて接近放送で使用されていた)。
西武鉄道カンノ型、アナウンサー[編集]
- タイプ1:女声のみ(不明)
- 主に武蔵境駅などの駅にて使用されていたタイプ。2003年頃消滅したと思われる。
- タイプ2(初期型):松田隆(未確定)、女声不明
- タイプ3(西武タイプ):川上政行(未確定)(ボイスサンプルなどから近い?)、鈴木佑梨
- タイプ4(中期型):田尻敏明(実際は使用されていない)、松本理恵子(未確定)
- 西武秩父駅のみで使用されている。女声のみ使用されているが男声も流せる模様[1]。
北越急行[編集]
現在不使用。
- 男声
- 田尻敏明
- 女声
- 松本理恵子
えちごトキめき鉄道[編集]
現在不使用。かつては、直江津駅、糸魚川駅以外の各駅で遠隔放送として使用されていた。旧信越本線区間と、旧北陸本線区間で、女声アナウンサーと一部内容が異なった。
- 男声
- 田尻敏明
- 女声
- 松本理恵子(旧信越本線区間)
- 山代万貴(旧北陸本線区間)
あいの風とやま鉄道[編集]
現在不使用。かつては、富山駅、高岡駅以外の各駅で遠隔放送として使用されていた。アナウンサー、内容はえちごトキめき鉄道の旧北陸本線と同じである。
IRいしかわ鉄道[編集]
かつては、金沢駅、小松駅以外の各駅で遠隔放送として使用されていたが、金沢以南の経営移管後から、北陸標準型放送に一部置き換わっている。アナウンサー、内容はえちごトキめき鉄道の旧北陸本線と同じである。
ハピラインふくい[編集]
福井駅、武生駅といった主要駅以外の各駅で遠隔放送として使用されている。アナウンサー、内容はえちごトキめき鉄道の旧北陸本線と同じである。
静岡鉄道[編集]
現在は起終点駅用と途中駅用の2種類が使用されている。起終点駅用放送は接近放送と発車放送があり、発車放送は詳細放送である。途中駅用放送は接近放送のみで恐らく簡易放送である。
・放送文 途中駅「まもなく、(普通or急行)列車が到着します。危ないですから、黄色い線の内側へお下がりください。✕2」 起終点駅「まもなく、◯番線に、電車が到着します。危ないですから、ホームの内側にお下がりください。」 また、起終点駅では発車放送も流れる。 「まもなく、◯番線から、(普通列車or急行)(行先)が発車します。ご乗車になってお待ち下さい。」
平成筑豊鉄道[編集]
注釈[編集]
- ↑ 発車放送は由布院駅で使用されている。