アバッキオ・ブロデッタート

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アバッキオ・ブロデッタート仔羊のブロデッタート(こひつじのブロデッタート、イタリア語: abbacchio brodettato)は、イタリアモリーゼ州ラツィオ州の山岳地帯の郷土料理。仔羊肉をブロード(brodo[1]で煮込んだ料理である。

brodettato」は、「brodoでまとめた」というような意味合いであり、イタリア全体としてはブロードでまとめる調理法や状態を指す言葉として使用されるが、モリーゼ州では料理名としても扱われている。日本で言うところの「あんかけ焼きそば」「あんかけ炒飯」における「あんかけ」のような用法の語と言える。

モリーゼ州の山岳地帯では古くから移動放牧が盛んであり、羊肉を使った料理も日常的に食べられていた。羊は秋に交配し、年を越して春(2月下旬以降)に仔羊を出産する。春に生まれた羊は英語圏でも「スプリングラム」と呼ばれ、出荷されることがある。牧草を食べるようになるまえ、母羊の乳しか食していないスプリングラムをイタリア中部ではアバッキオと呼んで区別しているが、こういった乳飲み仔羊は肉質が非常に柔らかく、臭みも少ないため、春の味覚として重宝され、イタリアのみならず世界各地で季節料理として定着してる。

キリスト教では春の復活祭(イースター、パスハ)や、ユダヤ教過越の祭りでは、仔羊を食べる習慣もあり、「春と言えば仔羊料理」というのはヨーロッパ全域に広まっている感覚でもある。

レシピの例[編集]

材料(6人分)
作り方
  1. 底厚の浅鍋にタマネギの切り、グアンチャーレの薄切り、仔羊肉を入れ、オリーブオイルで炒める。
  2. 肉の色が変わったら塩、胡椒して、小麦粉を振りかけて混ぜ合わせる。
  3. 白ワインをかけ、アルコール分を飛ばすまで加熱する。
  4. 肉を覆うくらい温めたブロードを入れ、40分から60分煮る。必要ならブロードを足す。
  5. 浅鍋からいったん仔羊肉を取り出す。
  6. 浅鍋に残った煮汁に卵黄とレモン汁、マジョラムとイタリアンパセリを加え、弱火で混ぜながらとろみをつける。沸騰させないこと。
  7. 仔羊肉を浅鍋に戻し、全体を軽く和える。

脚注[編集]

  1. 肉、魚、野菜などを長時間煮込んで作ったイタリア料理における基本出汁。フランス料理でのブイヨン英語スープストックに相当する。
  2. 豚の頬肉の塩漬け。豚ばら肉で作るパンチェッタよりも脂身が多い。