もういっこ
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概要[編集]
大粒なイチゴであり、果皮はつややかな赤色、甘さや酸味のバランスが良く、みずみずしい味わいが特徴[1]。「1個食べるとその美味しさから、もう1個と手を伸ばして食べてしまう」ことからの命名である[2]。
2024年には日本の数十倍も厳しい残留農薬基準値の台湾に輸出を行っている[1]。
特徴[編集]
以下のような特徴が挙げられている[3]。
- 1果房当たりの着花数は11果から12果ていどと少ない。
- 商品果平均1果重は16.3グラムと大果・果重型品種である。
- 連続出蕾性が高い
- うどんこ病に対しては、とちおとめより強い。
- 収量はさちのかに優り、とちおとめと同程度かやや優る。
- 果実糖度は9.0%程度の女峰並で、とちおとめ、さちのかよりは、やや低い。
- 糖酸比は15.0と高い。
- 果実の揃いがも良い。
- 果皮の硬度は高く、さちのかと同程度。
開発の経緯[編集]
宮城県におけるイチゴ作付面積は約127ヘクタール(2019年時点)であり、この数値は東北地方でトップである。主力となっているイチゴの栽培品種は、栃木県育成品種のとちおとめ、農業・食品産業技術総合研究機構育成品種のさちのかであって、不授精果、うどんこ病、萎黄病、ハダニの発生、春先の小果実の多発といった栽培上の問題が大きかった[4]。そのため、宮城県の寒冷気候での栽培に適した大果で良食味のオリジナル品種の育成が強く求められていた[4]。
1995年にうどんこ病、萎黄病に抵抗性を持つ宮城県オリジナル母本の「MN3」{(女峰×しずたから[5])×女峰)を子房親に、「さちのか」を花粉親として交配を行った苗から、個体選抜、系統選抜及び現地適応性の検討を行い、2005年4月に品種登録出願して、2008年3月に品種登録された[4]。
関連商品[編集]
- 2018年にローソンから、「プレミアム苺とピスタチオクリームのロールケーキ もういっこ苺トッピング」が販売された[6]。
- 2019年にナチュラルローソンから、「もういっこ苺で食べる大福」が販売された[7]。
- 2022年にキリンビールから、亘理町などで生産されたもういっこ果汁を用いた酎ハイ「キリン氷結宮城県産いちごもういっこ」が限定販売されたが、目標のおよそ1.5倍数が販売されたため、翌2023年にも限定販売されることになった[8]。
- 2024年にカゴメから野菜生活100季節限定シリーズ品として「濃厚果実宮城もういっこミックス」が販売された[9]。
脚注[編集]
- ↑ a b “仙台いちご 台湾に空路で初輸出 厳しい農薬基準クリア” (2024年1月16日). 2025年12月24日確認。
- ↑ 『図説 果物の大図鑑』 マイナビ出版、2016年、153頁。ISBN 978-4839953843。
- ↑ “イチゴ促成栽培用品種‘もういっこ’の育成とその特性”. 農研機構. 202-12-24確認。
- ↑ a b c “宮城県オリジナル一季成りいちご品種「もういっこ」”. 宮城県 (2024年7月23日). 2025年12月24日確認。
- ↑ 静岡県育成品種。
- ↑ 斉藤ペン太 (2018年3月29日). “「ローソンスイーツがコンビニランキング独占! 宮城県産の苺「もういっこ」を使用した新作スイーツに反響続出”. GetNavi web. 2025年12月24日確認。
- ↑ “苺が大きすぎて包めない~!”. ナチュラルローソンブログ (2019年2月12日). 2025年12月24日確認。
- ↑ “イチゴ「もういっこ」を使った酎ハイ“氷結”を今年も販売 去年は目標の1.5倍売れる”. TBC東北放送 (2023年12月14日). 2025年12月24日確認。
- ↑ “カゴメ、「野菜生活100」 宮城イチゴで限定品”. 日本食糧新聞. (2024年12月2日) 2025年12月24日閲覧。