JR貨物チキ100形貨車

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チキ100形貨車(チキ100がたかしゃ)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)が製作した貨車(長物車)である。この記事では試作車にあたるチキ900形についても記述する。

概要[編集]

従来のコンテナ輸送ではトラックと貨車の間で積み替えを行う際、フォークリフト等の荷役機械を使わなければならず、大型の30フィートコンテナの荷役にはトップリフター等の高価な設備を必要とした。これらの欠点を解消し、トラックの積載容量・重量を確保しつつ、トラックとの鉄道荷役を簡便化したスライドバンボディシステム(SVS)をJR貨物といすゞ自動車が共同で開発し、これに対応する貨車としてコキ50000形を改造して製造された。

スライドバンボディシステム[編集]

トラックの荷台の下面にそりを設け、トラックに装備した油圧ウィンチでワイヤーを介してバンボディのみをスライドさせ、貨車に積み替える方式。

フォークリフトなどの荷役機械を必要としないため、架線下でも積替えが迅速かつ容易に行え、大形荷台の鉄道利用が容易、ピギーバック輸送と比較して積載効率が優れている、トラックの使用効率が高くなるなどのメリットを有する一方、コンテナホームにそのまま置いておけるコンテナと違い、トラックが来ないと荷降ろしできないなどの欠点もある。

構造[編集]

スライドバンボディを滑らせるための滑り板、ボディの緊締装置、スライドバンボディを牽引するためのワイヤーと滑車装置が設置されている。

下回りは種車のままなので最高速度は95km/h。

形式[編集]

何れも国鉄時代に同形式の貨車が存在したが、無関係である。

チキ900形
27トン積みSVS方式の試作車で、1988年(昭和63年)に1両が製造された。種車はコキ52074。
30フィートのスライドバンボディ2個積載にのみ対応し、1個積載は出来ない。
チキ100形
33トン積みSVS方式の量産車で、1989年(平成元年)に5両が製造された。
20フィートのスライドバンボディを3個積載できる。

運用[編集]

運用コストや専用トラックの汎用性などの問題、着発線荷役方式の普及などで実用化には至らず、試作車含めて6両の製造で終了した。

チキ900形は試験終了後は定期運用には使用されなかったが、チキ100形は苫小牧 - 相模貨物駅間の自動車部品輸送に用いられ、1996年(平成8年)に運用を終了。2000年(平成12年)に廃車となった。