長崎バスの行先表示

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長崎バスの行先表示では、長崎自動車(長崎バス)のLED行先表示器および方向幕の行先表示について述べる。

方向幕[編集]

長崎バスは、初期は他のバス会社と同じように、LED式ではなく幕式の方向幕から始まった。バス停留所の名称も現在とはかなり異なっていた。

バス停留所名の表示も「本社前」→「長崎新地ターミナル」→「新地中華街」などと観光客にもわかりやすい名称へ変更した[1]

方向幕時代の行先表示の特徴は、左に行先、右に経由地を縦にと「経由番号」を表示する分割式の方向幕を採用していた。また「大波止」は青色、「市役所」は赤色など、方向幕の特徴を活かした色付き表示であった[2]

LEDの導入初期[編集]

2001年より、LED式行先表示器が導入され、さいかい交通の一部とミニバスを除いた大型・中型バスの全車に搭載されている[2]。長崎バスのLED式行先表示器の特徴は、前後で同じ大きさの大型幕を搭載し、表示内容も同一という点である。

また、2024年4月1日からは新たに白色LED式行先表示器が順次導入されている[3]。従来のオレンジ色LED式行先表示器より、白色LED式行先表示器の方がやや大きい。

経由地が2箇所以下の場合は、幕式の方向幕とほとんど変わらず、分割の真ん中を抜いたような表示になっていた。経由地が3箇所以上の場合は、現在の長崎県交通局の表示に似ており、上に行先、下に経由地を横に書いていた。

LEDの分割表示[編集]

長崎自動車の最大の特徴は「分割表示」で[3]、LED式行先表示器では珍しく、幕式の方向幕の表示を、そのままLED行先表示器に落とし込んだ形である[3]

この分割表示の影響で、行先表示器のガラスの裏側に黒いステッカーを貼り、中央に物理的な仕切りを設置した[4]。右側の経由地欄には、経由地を3箇所書くこともあった。経由パターンが複雑な長崎バスならではの表示となっている。

また、行先の上に経由地を表示する場合もある[5]。主に5文字以上の長い行先の場合は2行に分けて表示していた(「女の都団地」などを除く)[6]

非分割表示への変更[編集]

2024年4月1日のダイヤ改正[3]で、長崎自動車は、行先表示を一新して非分割表示とした。左側に経由番号、上部に主要観光地、中央に行先、下部に経由地を表示し、それぞれを横線で区切っていた[3]。一部の路線では、番号と行先の間に方面表示があった。そのため、文字が極端に小さくなり、視認性は大幅に低下した。利用者からの批判の声が相次いだため、長崎自動車は表示の再検討をするとした[7]

経由番号の枠は、正方形のものと縦長のものが混在していた。行先は基本的に1行で書き、特に「早坂(長崎女子短期大学)」や「桜の里ターミナル(板の浦連絡便)」など文字数の多い路線の行先表示は文字が細かくなった。

また今回より「消し込み仕様」を追加した。経由地のバス停を発つと、前面後面および側面からからその経由地が消える[3]。ただし、方面表示は消えない。また、文字を消してもフォントサイズは変わらない。初期の頃は、経由地は消えても線だけ残したり、文字の移動がなく、バランスが悪かったが、すぐに修正された。書くものがなくなったとき、直線は削除し、経由地が減ると文字が画面中央に移動するようになった。

2024年9月の再変更[編集]

利用者からの「見づらい」という声を受け、2024年9月10日から長崎自動車は行先表示の改善を進めた。

左側に経由番号、右側に経由地、中央部上に主要観光地、中央部下に行先と、分割表示から経由番号の位置を変え、観光地表示を追加したような表示となった[8]。経由番号の枠は全て正方形に統一された。一部、番号の下に方面表示があり、通過すると消えるようになった。

観光地欄(行先の上)に経由地を書く路線も存在する。桜の里ターミナル(板の浦連絡便)は観光地欄に(板の浦連絡便)と表示される。シーボルト校経由、ビューテラス経由、ブリックホール経由、桜の里団地経由が、それぞれ括弧書きで表示される。

この改善により、行先表示の文字が大きくなり視認性も上がった。行先は1行と変わらないものの、前と比べて書く欄が横に小さくなり、行先を1行に収めるため、文字が小さくなって行先が見にくいこともある。また、行先名称を一部変更したほか、経由地名の省略(時津北部ターミナル→北部TMなど)も見られる。

今回も「消し込み仕様」は残されたが、文字数によってフォントサイズが大きくなるように変更された。

初めは30番系統(長崎半島方面)から切り替わり[8]、順次更新していった。7番、10番、16番、17番、20番、26番系統が最後に更新された。2024年の行先表示の変更以降、長崎自動車はそれ以上の変更については言及していない。

行先名称の変更例[編集]

  • 三重(石原)→石原
  • 早坂(長崎女子短期大学)→早坂
  • 木鉢・みなと坂→みなと坂
  • 川原公園前→川原
  • 恵の丘(純心大学)→恵の丘
  • ココウォーク茂里町→ココウォーク(経由地が消えると「ココウォーク茂里町」表示となる)

脚注[編集]

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  1. 【長崎バス】10月1日にバス停6カ所の名称を変更しました|kataru net(カタルネット) お知らせ” (日本語). kataru net(カタルネット). 長崎バスグループ. 2025年2月10日確認。
  2. a b 【なるほど長崎バス13】バスの方向幕について” (日本語). kataru net(カタルネット). 長崎バスグループ. 2025年2月10日確認。
  3. a b c d e f 路線バスの「行先表示」・「経由番号」・「バス停名称」変更のお知らせ” (日本語). 長崎バス(長崎自動車株式会社) (2024年3月18日). 2025年2月8日確認。
  4. 【長崎バス】長崎北高・北陽台卒業生からスクールバス運転者へ花束を頂きました” (日本語). kataru net(カタルネット). 長崎バスグループ. 2025年2月10日確認。
  5. 新型コロナで減便していた長崎バス 来月1日から平日のみ ”通常ダイヤ” に” (日本語). NBC長崎放送 (2022年8月30日). 2025年2月10日確認。
  6. バスの乗り方” (日本語). 長崎バス(長崎自動車株式会社). 2025年2月10日確認。
  7. 行き先表示「見づらくなった」 情報充実も不評? 長崎バスが改善検討” (日本語). 長崎新聞 (2024年5月5日). 2025年2月9日確認。
  8. a b 一般路線バス『行き先表示改善』のお知らせ” (日本語). 長崎バス(長崎自動車株式会社). 2025年2月10日確認。

関連項目[編集]