調味 (企業)
株式会社調味(ちょうみ)は、愛知県半田市にあった調味料メーカー。
概要[編集]
1976年5月に設立され、ピーク時となる2008年4月期の売上高は、およそ17億6600万円だった。
BtoB(企業間取引)を中心としており、水産業界や珍味メーカーが主な取引先であった。専門的な調味料製造ノウハウを持ち、地域経済の一翼を担っていた。
2026年6月8日に、関連会社2社と併せて、名古屋地方裁判所より破産手続きの開始決定を受けた。3社合計の負債総額は約11億9000万円。
倒産までの経緯[編集]
東日本大震災の津波被害により、岩手県宮古市の関連会社「フードパック」が激甚な津波被害に遭い、閉鎖を余儀なくされる。これによって調味は東北地方の販売網や販路を喪失することになる。実際、震災後の2012年4月期の売上高は約8億3200万円とピーク時から半減となり、最終損益は約5700万円の赤字転落となった。
震災以前に行っていた設備投資などに伴う借入金は年間の売上高に匹敵する金額となっており、毎月の資金繰りに調味は苦慮することになった。更には被災した関連会社への貸付金の回収も行えなくなっており、社内のキャッシュは枯渇することになった。
これに加え、会社経営の陣頭指揮を執っていた創業者であり、代表が急逝する。創業者にはカリスマ性があり、取引先企業や金融関係との信頼関係も個人的な信頼に基づくものであった。社内も混乱をきたし、後継体制への移行もスムーズだったとは言えず、取引先への支払い遅延が頻発するようになった。そのため、企業としての信用力はますます失墜し、2025年12月には事業停止となった。
2026年6月には、法的にも破産となった。
食品業界の環境[編集]
半田市は、古くから醸造業が集積しており「調味料の街」として知られる。ミツカンも半田市に本社を置いている。
しかしながら、昨今は円安や世界情勢から原材料やエネルギー価格が高騰し、消費者の節約志向から原材料費・エネルギー費の価格転嫁(ようは製品価格の値上げ)も難しいことから、利益率は大きく低下している。これに大手メーカーとの価格競争が加わったことで、調味のような中小メーカーは苦戦を強いられている。
参考文献[編集]
- “【倒産】半田市の調味料メーカー「株式会社調味」が破産負債11.9億円|震災の被災事故と創業者死去が招いた連鎖”. FOREST LINE (2026年6月18日). 2026年6月23日確認。