船山榮一

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船山 榮一(ふなやま えいいち、1930年 - )は、西洋経済史学者。法政大学名誉教授[1]

山形県生まれ。1953年東京大学経済学部経済学科卒業、同大学大学院社会科学研究科理論経済学経済史学専攻修士課程入学[2]。西洋経済史を専攻し、大塚久雄の指導を受けた[3]。1958年法政大学経済学部研究助手。1959年東京大学大学院博士課程単位取得修了。1960年法政大学社会学部専任講師、1961年助教授[2]。1963年「中世末期のイギリスにおける国内市場の形成 : とくに羊毛輸出の衰退過程との関連を中心として」で経済学博士(東京大学)[4]。1966-1968年オックスフォード大学に留学。1969年法政大学社会学部教授、1988年社会学部長(1989年まで)。2000年退職[2]

論文に「絶対王政成立期における社会的分業の存在形態」(『歴史学研究』第207号、1957年5月)、「絶對王政成立期における「問屋」織元の歴史的性格」(『西洋史学研究』第37巻、1958年)、「資本主義発達の起点」(大塚久雄、高橋幸八郎松田智雄編著『西洋経済史講座Ⅱ』岩波書店、1960年)、「分割地農民・小農地代および資本制地代」(同『西洋経済史講座Ⅳ』岩波書店、1960年)[5]、「イギリス毛織物工業と国際競争――17世紀における新旧毛織物の隆替をめぐって」(『土地制度史学』第7巻第2号、1965年)、「イギリス毛織物工業の構成と海外市場の動向――17世紀における新旧毛織物の隆替をめぐって」(高橋幸八郎、古島敏雄編『近代化の経済的基礎』岩波書店、1968年)、「イギリス貿易の構造変化」(『土地制度史学』第37巻第1号、1967年)、「イギリス貿易の展開」(大塚久雄編著『第二版経済学全集 4 西洋経済史』筑摩書房、1977年)などがある[2]

石坂昭雄宮野啓二諸田實との共著『西洋経済史』(有斐閣双書、1976年、新版1985年)は高村昇平の『西洋経済史』(有斐閣全書、1954年、新版1971年、新版増補1973年)にとって替わり、西洋経済史の標準的な教科書として知られた[6]斎藤三郎のペンネームでエリック・ホブズボームの『匪賊の社会史』を翻訳した[2]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『イギリスにおける経済構成の転換』(未來社、1967年)

共著[編集]

訳書[編集]

  • E.J. ホブズボーム『匪賊の社会史――ロビン・フッドからガン・マンまで』(斎藤三郎訳、みすず書房[グループの社会史]、1972年)
    • エリック・ホブズボーム『匪賊の社会史』(筑摩書房[ちくま学芸文庫]、2011年)

出典[編集]

  1. 『船山 榮一』 の本 筑摩書房
  2. a b c d e 「土生長穂・高藤 昭・船山榮一教授の略歴と主な業績」『社会志林』第46巻第3・4号、2000年3月
  3. ヨーマン会編『師・友・学問――ヨーマン会の半世紀』大塚久雄教授演習同窓会、1990年、240-243頁
  4. 中世末期のイギリスにおける国内市場の形成 : とくに羊毛輸出の衰退過程との関連を中心として CiNii Research
  5. 井上幸治、入交好脩編『経済史学入門』広文社、1966年
  6. 齋藤英里「比較経済史の誕生─大塚久雄『株式会社発生史論』に関する一考察─(2)PDF」『武蔵野大学政治経済研究所年報』第14号、2017年2月