第101建設隊

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第101建設隊(だい101けんせつたい)とは陸上自衛隊に存在した部隊である。

概要[編集]

陸上自衛隊唯一の鉄道専門部隊で、千葉県習志野市に駐屯していた。

発足当時の日本は道路網が未発達で、鉄道が輸送インフラの主力を担っていた。その鉄道が災害等で被害を受けた際の復旧作業や自衛隊の補給任務、国鉄ストライキ時の輸送確保、有事の際の国民への食料輸送を目的としていた。38豪雪新潟地震の災害派遣で出動し、復旧作業に携わった実績がある他、各地の補給処専用鉄道の設備新設・改修工事も担っていた。

しかし発足後急速に道路網が発達して陸上幕僚監部が存在意義を説明できず、主力が外国からの輸入資源に頼らずとも運用可能(≒最悪そこら辺の落ち葉や枯れ枝、燃えるゴミも燃料に出来る)だが高コストな9600形蒸気機関車であったことから防衛費の無駄遣いと指摘されたことが解散の要因となったとされ、1966年(昭和41年)4月に解散した。

保有車両[編集]

9600形蒸気機関車 9677
国鉄で廃車後に譲り受けたもの。外観はほぼ国鉄時代そのままであったが、キャブ側面に自衛隊の技術部隊を示す「E」のマークが入れられていた。
建設隊解散後、輸送学校で保存展示の話も出たが、輸送費が高額と示されて断念され、1970年(昭和45年)に解体。
0-4-0(B)蒸気機関車
三菱重工業古河工場で使用されていた機体が輸送学校の教材用として譲渡されたものが建設隊で運用されていた。
部隊解散後も輸送学校で保存されていたが、老朽化により1993年(平成5年)に廃棄処分。スクラップ業者に払い下げられて10年以上放置されたが、那珂川清流鉄道保存会に引き取られて再整備され、保存されている。
ワム3500形 ワム5014
小岩駅に常備されていた有蓋貨車。訓練や実習作業時の休憩所にも使われた。
一〇〇式鉄道牽引車
九七式軽貨車
部隊解散後の1967年(昭和42年)に国鉄東京鉄道管理局より譲渡された。部隊の装備品ではなく、朝霞駐屯地で保存展示されていた。