碓氷峠
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碓氷峠 (うすいとうげ) とは、群馬県安中市と長野県北佐久郡軽井沢町の境にある峠である。
概要[編集]
標高は956 m。東日本と中日本(上野国と信濃国)の境界にある峠である。
江戸の五街道の一つである中山道の著名な峠の一つであり、上野側の坂本宿近くに碓氷関所が置かれていた。
碓氷峠は、群馬側の麓は標高387mであるが、長野側の麓は939mであり、あまり碓氷峠と標高が変わらないため、事実上、群馬側から長野側への急峻な片勾配となり、峠を越すのは大変なものだった。
現代でも道路や鉄道を整備する際に碓氷峠を超えるために工夫が必要だった。
碓氷峠を越える工夫[編集]
- 信越本線
- 現在、信越本線の線路は碓氷峠を通過せず、分断しているが、かつては信越本線の線路は碓氷峠を越えていた。急カーブなどを用いると路線長が延び工費が掛かる鉄道では66.7パーミルの勾配の峠を忠実に越えるしかなかったため、軌道の中間にラックレールを設けて機関車に付けた歯車に噛ませて登坂および下り勾配抑速を行うアプト式を採用するという工夫がなされた。
- 後に機関車の性能向上でEF63を補機として用いて、ラックレールを用いない通常の粘着運転を行った。
- 北陸新幹線
- 北陸新幹線の線路は現在も碓氷峠を越えている。方法は、大回りをしてだんだん標高を上げていくという昔ながらの方法が用いられ、東海道・山陽新幹線よりはるかに急勾配で峠越えしている。なお、アプト式は、新幹線のような高速鉄道使用を前提としていないため使用されない。
- 中山道とそのバイパス
- 碓氷峠は先述の通り中山道の峠であり、中山道を踏襲した国道18号が通過している。道路では急カーブをたくさん使うことができるため、中山道の碓氷峠区間は急カーブが多用されていたが、交通量が増加するにつれより安全な道路が求められるようになり、碓氷バイパスという隣の入山峠を超えるバイパス道路が完成した。碓氷バイパスはカーブの角度は急だが、カーブ半径は広く、中山道よりある程度安全に通行できるようになっている。
- 上信越自動車道
- 上信越自動車道は北陸新幹線と同じくやや遠回りをして碓氷峠を越えている。ただ、一応山道なので緩やかなカーブはいくつか存在するためそこは注意が必要である。