登坂車線

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

登坂車線 (とはんしゃせん、とうはんしゃせん) とは、重量が大きい車両、原動機付自転車など、上り勾配の道路では速度が低下する車両を分離させて走行させることを目的とした車線のことである。

概要[編集]

登り坂になっている道路において、重量や出力の関係で速度が出せないまたは維持できない自動車を退避させ、円滑な交通の妨げにならないように設けられる付加車線である。標識では、下にSLOWER TRAFFICやTRUCK LANEなどの表記されることがある。英語圏ではClimbing laneやcrawler laneが使用されている。似たようなものに「ゆずり車線」というものも存在する。

一般道路であれば道路勾配が5%以上、高速道路など設計速度が100km/hを超える道路の場合は道路勾配が3%以上の場合、必要に応じて登坂車線を設けるとされている(道路構造令第21条)。

高速道路における登坂車線は走行車線とは別に設けられる車線であり、走行車線追越車線などの本線車道として扱われない車線である。そのため、最低速度違反は成立しない。一方、特にただし書きのない限り最高速度は60km/hとなる。

高速道路でも一般道路でも登坂車線を使った追越は左側追越となり、追越方法違反(道路交通法第28条)が成立する。

関連項目[編集]

  • ゆずり車線 - 登坂車線のように設置されるが、道路構造令に寄らないで設置されるものである。
  • 追越車線 - 登坂車線のように付加車線として設置される付加追越車線というものもある。