田村憲美
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田村 憲美(たむら のりよし、1953年 - 2023年9月17日)は、日本中世史学者。別府大学名誉教授[1]。
経歴[編集]
大阪生まれ。祖父は日本史学者の田村吉永。1982年早稲田大学大学院文学研究研究科博士(後期)課程退学。早大で竹内理三に師事[2]。1995年「日本中世村落形成史の研究」博士(文学)(早稲田大学)[3]。東京都杉並区文化財専門調査員を経て[2]、1996年より別府大学に勤務[4]。同大学の文学部教授[5]、特任教授[6]、アジア歴史文化研究所所長を務めた[1]。2021年退職[4]。2023年9月17日に交通事故により死去[1]。
人物[編集]
中世村落史研究の権威[7]。高島鈴は「冬と言えば、人が冬に死ぬようになったのは、わりと最近のことらしい。戦での怪我なんかを除いて、中世人はどの季節に多く死ぬのか、ということをお寺の過去帳から検証した田村憲美さんという研究者がいて(「中世人の〈死〉と〈生〉 死亡の季節性と生活条件」という論文です/田村さんは今年交通事故で亡くなってしまって、それは私にとってはかなりショックな出来事だった。お会いしてみたかった)、そこでは「中世人は春に死ぬ」という結論が出ていました。秋に溜め込んだ食料を冬に消費し、それが尽きて、気候が大きく変動した春に、人は力尽きて死ぬのだそうです。」と述べている[8]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『日本中世村落形成史の研究』(校倉書房[歴史科学叢書]、1994年)
- 『在地論の射程――中世の日本・地域・在地』(校倉書房、2001年)
編著[編集]
- 『再考 中世荘園制』(遠藤ゆり子、蔵持重裕共編、岩田書院、2007年)
- 『気候変動から読みなおす日本史4 気候変動と中世社会』(中塚武監修、伊藤啓介、水野章二共編、臨川書店、2020年)
出典[編集]
- ↑ a b c 白峰旬「緒言」『別府大学アジア歴史文化研究所報』No.24、2024年2月
- ↑ a b 田村憲美『日本中世村落形成史の研究』校倉書房、1994年
- ↑ 日本中世村落形成史の研究 CiNii Research
- ↑ a b 稙田誠のツイート
- ↑ 在地論の射程―中世の日本・地域・在地 紀伊國屋書店
- ↑ 気候変動から読みなおす日本史〈4〉気候変動と中世社会 紀伊國屋書店
- ↑ a b 大喜直彦「書評 稙田誠著『中世の寺社焼き討ちと神仏冒涜』」『史学論叢』第52号、2022年10月
- ↑ 往復書簡『底に見えるあかり』 点滅社