改鈴谷型重巡洋艦

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

改鈴谷型重巡洋艦(かいすずやがたじゅうじゅんようかん)は、大日本帝国海軍ロンドン海軍軍縮条約失効後の1937年度(昭和12年度)の③計画において計画した重巡洋艦の艦級である。計画のみで建造には至らなかった未成艦である。

概要[編集]

改鈴谷型重巡洋艦は、条約明けを見越して計画された巡洋艦であり、最上型重巡洋艦のうち、第3番艦「鈴谷」および第4番艦「熊野」をタイプシップとして、その設計をさらに発展させたものである。最上型は当初軽巡洋艦として建造され、後に重巡洋艦へ改装された経緯があるが、改鈴谷型は最初から重巡洋艦として設計された。

この計画は、条約制限から解放された日本海軍が、個艦性能において列強を凌駕する艦艇を追求する流れの中で生まれた。主砲として当時開発中であった20cm(50口径)連装砲を搭載し、速力も最上型と同等以上を目標とした。しかし、日中戦争の激化やその後の太平洋情勢の緊迫化により、建造計画は優先度の高い航空母艦戦艦の建造、そして既存艦艇の改修へとシフトしていったため、本級は実現しなかった。

計画性能(推定)[編集]

改鈴谷型の詳細な設計資料は多くが失われているが、現存する資料や関係者の証言から、以下のような性能が計画されていたと推定される。

豆知識[編集]

  • 改鈴谷型が計画された③計画では、他にも新型の駆逐艦潜水艦などが計画されていた。
  • 仮に本級が建造されていれば、第二次世界大戦において日本海軍の巡洋艦戦力の中核を担う一翼を担っていた可能性があった。

関連項目[編集]

参考文献[編集]