家電の女
『家電の女』(かでんのおんな、英語: crazy for home electronics in your arms)は西山優里子による家電擬人化漫画である。
概要[編集]
『Kiss』(講談社)にて、2011年14号に読切版が掲載され、同年24号(2011年12月10日発売)[1]から2013年9月号まで連載された。単行本は全4巻。全22話(+読み切り1話)。読み切り版は単行本1巻に収録されている。
単行本2巻発売時の2012年11月23日に有隣堂ヨドバシAKIBA店にてサイン会が開催された[2]。西山の初サイン会となった[3]。
また、本作が起因となって、西山には女性向け雑誌で家電コラムの執筆依頼も舞い込んだ[3]。
読み切り版を除き、登場する家電はすべて実在の製品である[3]。外資系メーカーは商品イメージに対するこだわりが強いことから、擬人化した際のキャラクター設定にメーカーからの要望が入ったこともある[3]。
連載開始の経緯[編集]
『Kiss』での連載『QBかりん 警視庁特殊SP班』が終了した後に、編集から家電の擬人化漫画を提案されたのがきっかけである。
あらすじ[編集]
豪徳寺美鈴は29歳にして大手外資系飲料メーカー「アルマンダ・コーラ」で戦略企画室の副室長を務める美貌の才女。しかし、美鈴は男性恐怖症であり、家電マニアでもあった。
そんな美鈴に若手男子社員の多い(女子社員もいる)宣伝部の部長への昇進と併せて異動を命じる辞令が下る。就任の歓迎会が開かれるも、男子社員からお酌をと寄られると男性恐怖症が湧き上がってくる。怖いと思う内心を隠し、クールにふるまい、その場は納めたが、美鈴は自分でも男性を寄せ付けない性格を自覚しており、寂しさもあった。秋葉原で見かけた小さな祠に賽銭を入れ、寂しいという本心を吐露する。
帰宅した美鈴は、先日購入した新しい家電・日立ヘルシーシェフMRO-JV300が配送されていることを知ると嬉々として設置・配線を始めた。すると、ヘルシーシェフは人間の男性・イケメンの姿になってしまう。
イケメンになった家電たちの励ましやアドバイスによって、美鈴は苦難を乗り越えて行くのだった。
登場人物[編集]
- 豪徳寺 美鈴(ごうとくじ みすず)
- ハーバード大学で経営学を学び、アルマンダ・コーラに入社。若くして戦略企画室の副室長に抜擢され、ヒットCMを3つ製作している。
- 美貌でスタイルも良く、眼鏡女子。男性社員の憧れの的となっている。
- 仕事帰りに秋葉原の家電量販店に寄っては販売されている家電製品を愛でる。大田区の外れにある巨大な倉庫を自宅として、そこに購入した無数の家電を置いている。家電以外はわりと適当で、風呂もないので銭湯を利用だし、洗面所は倉庫の外側にあったりするし、寝床は炬燵+万年床である。ロボット掃除機、加湿空気清浄機が擬人化した際には、部屋が汚いことが指摘されている(なお、最も臭いのは美鈴の足とのこと)。料理もほとんどできないが、冷蔵庫に仕事をさせるという意味合いから、冷蔵庫には食材が豊富に入っている。花粉症持ち。
- 読み切り版では、倉庫ではなく普通のマンション住まい。
- 女子高出身で当時は地味め。「ブスズ」というあだ名で呼ぶ者もいたくらいで、男性との交際経験無し。
- 柚木 元義(ゆずき もとよし)
- 宣伝部の若手(美鈴より年下)社員、部長補佐。エースであり、ホープとみなされている。
- 美鈴のことは快く思っておらず、男性消費者の視線が欠けており、アルマンダのためにならないと考えている。
- 堅物すぎて、女性社員たちから敬遠されているものの、男性社員からは好かれている。
- 実家は金沢市の料亭で、自身で料理することも好き。大学の頃は水泳部に在籍しており、社交ダンス部にも義理で少しの期間、在籍していた。
- 三井(みつい)
- 宣伝部の若手社員。いろいろやらかす。
- 感受性は高く、美鈴がクールに決めつつも宣伝部に新たに配備された家電に喜んでいる内心を感じ取っていることも。また大学などで専攻したわけでもないが、イラストの才があり、開発デザインのラフ画を作ることも多い。柚木とは高校時代からの知り合い。
- 二科(にしな)、三沢(みさわ)
- 宣伝部の男子社員。
- 安藤(あんどう)、渡辺(わたなべ)
- 秋葉原の家電量販店「イマダ電気」の男性店員。2人とも美鈴と話が通じるレベルの家電オタク。美鈴が倉庫に住み、大量に家電を購入、保存していることも知っている(美鈴が不在時に新規購入の家電を搬入、セッティングすることもある)。異性としてぐいぐい接してくることもないため、男性恐怖症の対象外となっている。
- 美鈴は密かに「アンペアくん」「ワットくん」とあだ名を付けている。イマダ電気新店立ち上げに伴い異動し、後半は登場しなくなる。
- 「家電の神様」に使える天使という没設定があった。
登場家電[編集]
- MRO-JV300(R) 日立 電子レンジ ヘルシーシェフ 外装が赤のモデル
- VC-RB100 東芝 ロボット掃除機 Smarbo
- F-VXG80 パナソニック 加湿空気清浄機(空気清浄の適用床面積は36畳)
- ? 炬燵 メーカー、形式番号ともに不明。美鈴が中学の頃に初めて自分用に買った家電。
- TW-Z9200L 東芝 ヒートポンプドラム式洗濯機・乾燥機 ZABOON
- SD-RBM1000 パナソニック ホームベーカリー(ライスブレッドクッカー) GOPAN
- CM-N1000 日立 美容機器・保湿サポート器 ハダクリエ クール他
- MSZ-ZW362S 三菱電機 エアコン 霧ヶ峰ムーブアイ (鉄筋の場合、15畳を冷房できる)
- NP-ST10 象印マホービン 圧力IH炊飯ジャー
- NW-S764BT(L) SONY WALKMAN ブルーモデル
- AX-HL148 アテックス ルルド クッションマッサージャー
- AD-600A 三菱電機 布団乾燥機
- HSL-001 オムロン ねむり時間計
- LED
- MD9747-WR ネスレ コーヒーメーカー ドルチェ グスト ジェニオ プレミアム ワインレッドモデル
- EA-GS35 象印 ホットプレート やきやき
- HBF-252F オムロン 体重計・体脂肪計・体組成計 カラダスキャン
- 55Z7 東芝 55インチ有機ELテレビ REGZA
- EOS Kiss X7 キヤノン デジタル一眼レフ
読み切り版では「パナ芝」という架空メーカーの架空冷蔵庫が登場している。
脚注[編集]
- ↑ “Kissで西山優里子の新連載「家電の女」、陸奥A子新作も”. コミックナタリー (2011年12月10日). 2026年7月22日確認。
- ↑ “西山優里子が秋葉原でサイン会、「家電の女」2巻記念で”. コミックナタリー (2012年11月10日). 2026年7月22日確認。
- ↑ a b c d 宮崎林太郎 (2018年3月8日). “プロ直伝!まだまだ冷える冬終盤に、ほっと温まるちょい足し家電”. SUUMOジャーナル. 2026年7月22日確認。
外部リンク[編集]
- 家電の女 西山優里子 - コミックDAYS