夏草物語

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夏草物語』(なつくさものがたり)は、手塚治虫時代劇短編漫画。

漫画少年』(学童社)の1954年6月号に読み切り掲載された。

手塚治虫漫画全集』50巻「夜明け城」(講談社)に収録されており、そのあとがきで、手塚は本作を「『ジャングル大帝』連載終了後の息抜きとして描いた」と述べている。

あらすじ[編集]

久奴木 楢丸くぬぎ ならまるは、合戦の場で敵方の豪傑・榎の兵衛を討ち取る。兵衛は命乞いをしたのだが、殿様から百石の加増の約束されていたので、楢丸は兵衛を討ち取った。しかし、殿様は加増の約束を反故にした。 妻子の事を案じながら討たれた兵衛を思い、楢丸は後悔する。

楢丸は自分が兵衛を討ったことは伏せたまま、兵衛の妻と息子・兵馬に兵衛戦死の報を伝えた。楢丸は兵衛の遺族の手伝いをするようになり、やがて心を通わせるようになった。ある日、楢丸こそ父の仇であることを兵馬は知ってしまう。怒りに燃える兵馬は楢丸から剣術を学び、仇討ちを誓う。

兵馬は武者修行の旅に出て、立派な武士へと成長した。しかし、再び戦が起こり、味方の兵に家を焼かれ、母と楢丸が巻き込まれてしまう。負傷した楢丸は兵馬に「父の仇である自分を討て」と語るのだが、兵馬は「悪いのは戦そのものだ」と気づいて剣を収める。

外部リンク[編集]