円 (数学)
円(えん)とは、ある中心点からの距離が等しいまま、曲線を集合した形。平面上で一定の長さ(半径)にある点を限りなく細かくとった平面図形。正多角形の辺や角の数を無限大まで増やした図形ともいえる。
円の起点は、円の上部の頂点のことである。時計の12時の位置に当たる。
円の向きの進行方向には、右回りと左回りがある。右回りとは、円の上部の頂点から見て、右側へ向かって回る動きを意味する。左回りとは、円の上部の頂点から見て、左側へ向かって回る動きを意味する。右回りへ進めば角度の数値は大きくなり、左回りへ進めば角度の数値は小さくなる。
車のハンドルを右回りにすると車が右に曲がり、車のハンドルを左回りにすると車が左に曲がる。左回り、右回りのメカニズムには、車の方向指示器も同様で、ハンドルの右に設置されており、方向指示器を右上にすると左折、方向指示器を右下にすると右折になり、理由は、右上方向は左回り、右下方向は右回りと同じになるからである。右上方向は左回りなのは、右下から右上に向かって円を描くような動きを指し、右下方向は右回りなのは、右上から右下に向かって円を描くような動きを指すからである。
用語[編集]
円周の長さ[編集]
半径 の円の円周は、
で求められる。 は円周率と呼ばれ、円周を直径で割った値がどんな円でも一定の値 3.14… となるため定数として扱われている。
円の面積[編集]
右の図のように、円板を扇形に刻んでそれらを互い違いに並べていく。扇形の分割数を限りなく増やすと底辺が 、高さが の長方形(平行四辺形)とみなせるので、もとの円の面積が で与えられることが分かる。
以下のように積分を使って導出することもできる。
半径 r の円は xy 平面上で の式で表される。これを y を x の式で表すと と変形できる。
ここで の領域だけ考えれば、この部分に含まれる面積はもとの円の 1/2 なので、円の面積 S は
のように表される。これを計算すると、