人間洗濯機

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人間洗濯機(にんげんせんたくき)とは、人の身体を自動洗浄する浴槽、又はカプセル様の機械。1970年大阪万博で展示された「ウルトラソニックバス」によって注目を集めたが、その後普及には至っていない。

歴史[編集]

三洋電機の創始者であり当時の会長、井植歳男氏は1970年大阪万博への展示物を検討する際に「自分を洗う洗濯機」を提案した。このコンセプトを元に実際に三洋電機によって開発されたカプセル状の装置「ウルトラソニックバス」は、温水シャワーや超音波の泡による洗浄、乾燥、マッサージなど多数の機能を備えていた[1]。三洋電機のパビリオン「サンヨー館」に置かれた同展示物は、水着姿の女性モデルが入浴テストを行うという展示方法が衆目を集め、その人気の後押しによってサンヨー館の入場者数は約586万人に上った[2]。現在、同装置は「パナソニックミュージアム」の「ものづくりイズム館」に展示されている[3]

1999年には株式会社ミヤコケミカルによって10億円を投じて開発された美容装置「サンテルバン999」が登場。遠赤外線サウナなど様々なコースを備えており、1970年大阪万博の人間洗濯機の再来と注目され「嵐ちゃん」や「ナインティナイン」その他様々なテレビ番組で紹介された。現在は販売されていない[4]

1970年大阪万博から33年後の2003年、介護用の浴槽「hirb(ハーブ)」が三洋電機から発売される。給湯から排水、気泡洗浄まで自動で行うことができた。

2025年大阪・関西万博にて、株式会社サイエンスが出展する大阪ヘルスケアパビリオン1階に「ミライ人間洗濯機」が展示された。同装置にはウルトラファインバブルによる洗浄のほか、入浴者の心電波形を元に適切な映像・音楽を選んで浴槽内に流す機能も搭載されている[5]。一般参加者は事前予約することで水着姿での入浴体験ができた。ミライ人間洗濯機の開発製造には技術アドバイザーとして、1970年大阪万博の展示品「ウルトラソニックバス」の技術開発者・デザイナーも携わった[6]。同装置は国内外からの購入希望の問い合わせを受けて、一般販売も行われている。

2025年12月16日、株式会社サイエンスが入浴介助の負担軽減を目的とした「ミライ人間洗濯機 社会実装版(高齢者施設用)」を発表した。2025年万博のモデルとは異なり、四角い浴槽の側面に扉が付いたデザインとなっており、高齢者の転倒防止が意識されている[7]

出展[編集]