ユーロシティ・エクスプレス
ユーロシティ・エクスプレス(ECE)とはドイツ鉄道が運行するユーロシティである。現在2路線運行されており、スイス連邦鉄道とトレニタリアが運行する編成である。ユーロシティのインターシティ・エクスプレス版で、料金はインターシティ・エクスプレスと同じである。あくまでもこの列車の呼び名はドイツ国内のものであり、国外ではそのように呼ばれることは少なく、普通にユーロシティと呼ばれる。
歴史[編集]
この列車は2017年のダイヤ改正より運行開始された。新設したドイツ鉄道によるとフランクフルト・アム・マイン-ミラノ間を運行するSBBETR610系電車はICEと同じ所要時間とサービスを提供するためである。この列車はドイツ鉄道で2番目に高い種別に分類するために、ドイツ国内向けにECEを新設した。
2020年のダイヤ改正で、ETR610系は電化されたミュンヘン-チューリッヒ線で運行を開始した。当時のドイツ連邦運輸大臣アンドレアス・ショイアーはこれらの接続を最終的にトランス・ヨーロッパ急行の構想に統合することを目指していると発表した。
路線[編集]
フランクフルト-バーゼル-ミラノ線[編集]
2017年に運行開始したECEはフランクフルト (マイン)中央駅から、マンハイム中央駅、カールスルーエ中央駅、フライブルク (ブライスガウ)中央駅を経て、バーゼルSBB駅まで運行される。そこからECとしてミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅まで運行される。列車番号は往路はECE/EC451、復路はECE/EC52である。往路はルーツェルン経由ゴッタルド・ベーストンネルを経て、復路はベルン経由でレッチュベルク・ベーストンネルを経る。
ミュンヘン-リンダウ-チューリッヒ線[編集]
ECEミュンヘン-チューリッヒ線は2020年のダイヤ改正で、運行を開始した。スイス連邦鉄道とオーストリア連邦鉄道との共同運行で1日8往復運行される。この路線への導入はゲルテンドルフ-リンダウ間の電化に伴って可能となった。
車両[編集]
車両はアルストムのETR610系電車、SBB RABe501系電車が使用される。RABe501系の503022編成には初のECE接続を記念して3国間のデザインのラッピングが施される。2017年11月17日にバーゼルSBB駅でこの列車にはヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテにちなんで命名された。
運賃[編集]
ドイツではICE運賃が適応される。イタリアでは従来のユーロシティと同じ運賃で販売される。スイスとオーストリアでは列車の違いによる一般的な運賃の差異はない。イタリアへの国境を越えた移動の場合は、グローバル運賃が適応される。