ミラコスタ刃物男事件

ミラコスタ刃物男事件（ミラコスタはものおとこじけん）、ディズニーシー刃物男事件（ディズニーシーはものおとこじけん）とは、2025年12月1日夜に千葉県浦安市にある東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ（以下、ミラコスタ）において発生した事件。死傷者は発生していない。

事件概要

2025年12月1日、ミラコスタの宴会場では、会社Aの懇親会が開催されていた。

20時過ぎになって、容疑者Bは宴会場に侵入し、マイクの近くで抗議文をばらまいた後、Bが所持していたリュックサックから中華包丁を取り出すと、男性に向かい中国語で「それ以上近づいたらぶっ殺す」と脅した。その後、Bはホテルを出て、舞浜駅から京葉線（もしくは武蔵野線）にて逃走した。

翌12月2日に神奈川県川崎市内の自宅近くでBの身柄が確保され、暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕された。

自営業を自称するBは会社Aの元従業員であり、何らかのトラブルが原因で会社Aを辞めていた。Bは「宴会場に入って抗議文を配っていたら止められたのでバッグ内から持参した中華包丁を取り出しただけ」「（中華包丁を）人に向けたり脅迫はしていない」と一部容疑を否認している。

なお、この事件に対し、「まさか夢の国でそんなことあるかと」といった不安のコメントがあるが、東京ディズニーランドは「夢と魔法の王国」、東京ディズニーシーは「冒険とイマジネーションの海」であり、「夢の国」なぞは存在していない。

容疑者について

容疑者Bの近隣住民は容疑者Bについて「大人しい人」「日本語が得意ではなかった」とコメントしている。愛犬とみられるペキニーズを連れているところもたびたび近隣から目撃されているが、近隣とは深い関りも無ければ、特にトラブルも起こしていない。

解説

この事件の会社Aが使用していたミラコスタの宴会場は200人以上が収容できる中規模の宴会場である。事件当時も他の宴会場にて他団体の宴会が開催されている。

ミラコスタは深夜帯などは宿泊客以外が館内に立ち入ることはできないが、日中や事件の起きた時間帯などは非宿泊客の入館し、ロビー階のあるフロアの滞在も可能となっている。なお、混雑日などホテルのチェックアウト期限である12時からチェックインが始まる15時前後などで、ロビー混雑緩和のためホテル宿泊客やレストラン予約客以外の入館を制限していることはある。また、ロビー階のあるフロア以外、客室階への立ち入りは、宿泊客以外には許可されていない。

その日の宴会場の予定は、（宴会の出席者への利便のためもあり）館内に明示してあり、開催時間と会場の特定は容易である。

元埼玉県警捜査1課刑事の佐々木成三は12月2日のTBS系『ひるおび』に出演した際に、本件については銃刀法違反は間違いなく、刃物を持ってホテルに入ったことが目的外の侵入になるため建造物侵入罪、動機によってはホテルに対する業務妨害罪、刃物を示して脅迫罪という重い罪になると解説している。

中華人民共和国での反応

本事件は2025年12月3日時点では中国メディアでは報じられていないが、SNSを通じて情報が伝えられている。

本事件の容疑者が中国籍と報じられたため、中国のネットユーザーからは、中国人が行ったことを恥ずる声が上がっている。Record Chinaでは、この事件を報じているが、記事の写真が、ミラコスタではなく、東京ディズニーホテルの写真を使っているのが……

また、立憲民主党の岡田克也による国会質問に対する高市早苗総理大臣の回答をトリガーとする日中関係の悪化の関係から、本事件を日本のメディアによる中国人を貶める行為の一環だとしたり、刀ではないので大げさとするような主張の声も目立っている。

奇しくも、2025年12月2日には、自称・札幌市白石区に住む中国籍の男が、住宅敷地内の室外機の上に立っていたとして銃刀法違反の疑いで豊平警察署（札幌市）に逮捕されている。