マズルローダー

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マズルローダーとは、火薬弾丸口から装填する古いタイプの銃のことである。日本語では「前装式(前装銃)」「先込め式(先込め銃)」「古式銃」などと訳される。

種類[編集]

タッチロック式[編集]

点火口に火種や加熱した針金を手で当てて点火する。左手で銃を持ち、右手で火種を持ち、目標を狙いながら点火しなければならず、初期のものは銃床も付いていない単なる鉄パイプのようなものであり、扱いにくいものであった。

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サーペンタインロック式[編集]

火縄を嵌め込む火ばさみと引き金が一体で、中央付近がピンで留められ、引き金を引くと火縄が火皿に当たる方式。タッチロックよりも遥かに実用的である。日本の火縄銃とは逆に火挟みはバネの力で点火口から引き離されている。

マッチロック式[編集]

サーペンタインロック式に似ているが、引き金と火ばさみが別の部品からなる。

日本火縄銃はマッチロック式に相当する。日本の火縄銃は引き金を引くと火ばさみのストッパーが外れ、バネの力で火ばさみが動き、火縄が火皿に当たる方式のものだけである。また日本の火縄銃は火ばさみが前方に倒れるものばかりであるが、ヨーロッパのマッチロックは火ばさみが後方に倒れる方式のものが多い。またサーペンタインロックと同様にバネの力で火ばさみが火皿から引き離されていて、引き金を引く力で火縄を火皿に接触させる方式のものが多い。

火縄を点火薬に軽く接触させるだけで発砲できるので、機械的な強い打撃力が不要である。火打石をバネの力で叩き付けるフリントロックよりも命中精度が高い。しかし、火種を持ち歩かないと使用できない。

https://youtube.com/shorts/UdJG8qXdweE?si=qcNyOx1hzf08fAxC

ホイールロック式[編集]

火打石を押し当てた車輪をゼンマイの力で回転させて火花を飛ばして点火する方式。レオナルド・ダ・ビンチが考案した。複雑高価なものである。

フリントロック式[編集]

火打石をバネの力で叩き付けて点火する方式。ホイールロック式を単純化したもの。オランダ式とスペイン式がある。

https://youtube.com/shorts/K0_st41m-t0?si=xLXMoPepO9QyKxHC

火打石が撃鉄に取り付けられている。引き金を引くと撃鉄のストッパーが外れ、バネの力で撃鉄が動き、火打石が当たり金に叩き付けられ火花を飛ばす。当たり金は点火薬のカバー(火蓋)と一体構造であり、火打ち石が当たり金に叩き付けられるのと同時に火蓋が開き点火薬が露出する。火花で点火薬に火が付くと、火は点火口から発射薬に伝わり、発射薬が爆発するのである。

ピルロック式[編集]

雷汞の粒を撃鉄で叩いて点火する方式。

パーカッションロック式[編集]

点火口に嵌め込んだ雷管を撃鉄で叩いて点火する方式。

https://youtube.com/shorts/vH7gzLapI3s?si=fruBrI1wbWGRxl6E

https://youtube.com/shorts/370oOLgkUPs?si=_hf0JBxxbjDYTUbO