プラズマ共鳴

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プラズマ共鳴とは伝導帯に十分な量の自由電子を持つ個体における現象である。その場合、スペクトル上にある地点で、誘電率の実数部が1となる。

プラズマは、伝導帯の電子がそれぞれの原子核に固定されておらず、結晶格子内を自由に移動する。この電子は気体のように振舞うため、電子ガスあるいは電子プラズマと呼ばれる。金属の場合は、ドルーデ理論によって定義される。

また、

上の式で、を0に指定すると、ドルーデによるプラズマ共鳴周波数の解が得られる。

すなわち、プラズマ共鳴周波数はプルゼニ周波数と同じではない。さらに上記のの式はドルーデ理論によると自由電子の寄与のみを含む。しかし実際は、金属の場合でも、バンド間遷移による様々な寄与も考慮する必要があり、これらは加算される。これによって、プラズマ共鳴周波数は普通のプラズマ周波数と比べて遷移している。

誘電率スペクトルにおけるこのような0は、もちろん、光学定数である屈折率と吸収係数、そしてそれらに依存する反射スペクトルと吸収スペクトルに換算すると深刻な結果をもたらす。物質の光学特性において、プラズマ共鳴は反射スペクトルにおける特徴的なプラズマエッジを通して顕著になる。

関連項目[編集]