プッシャーバージ
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プッシャーバージとは、艀(バージ)を押船(プッシャー)が押す形で運航する水上輸送方式である。
概要[編集]
プッシャーバージは、主に河川や穏やかな海での短距離輸送に用いられる方式で、押航方式とも呼ばれる。曳船による曳航方式と比べ船体の抵抗が小さくなり推進効率が高く、艀の位置や動きの把握が容易なため接触事故の低減にも繋がるというメリットがある。そのため近年では、艀を使った海上輸送といえばプッシャーバージ方式が主流となっている。
種類[編集]
艀と押船を別々に管理して互換性を持たせ、あらゆる組み合わせで運航可能なタイプと、艀と押船を一体の船舶とみなし半永久的に連結されて運航する「一体型プッシャーバージ」というタイプがある。後者は押船と艀が完全に固定される「Integrated Tug Barge」(ITB)と、ある程度柔軟性のある連結器によって連結された「Articulated Tug Barge」(ATB)の二種類に分けられている。
日本でプッシャーバージに使われる押船は、曳船としても運用可能な「曳船兼押船」と呼ばれるものが多い。
また、ヨーロッパやアメリカの河川では、専用の押船によるプッシャーバージ方式の貨物船が多く使われており、艀を縦横に何隻も連ねた大規模なものになることも多い。
運航業者[編集]
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日本[編集]
- アキ・マリン - 瀬戸内海や東京湾で大型曳船によるプッシャーバージを運航
- 栄都建設 - 荒川・隅田川、江東内部河川などで曳船・押船と作業船や土運船を多数運用
- 海洋開発興業 - 大阪、瀬戸内海を拠点に作業船や土運船、19t〜297t級曳船兼押船などを多数運用
- 紅陽建設 - 東京湾で19t型曳船兼押船と作業船、土運船などを多数運用
- 住若海運 - 瀬戸内海を中心に砂利運搬用のプッシャーバージを多数運用
- 東京都建設局 - 隅田川周辺で廃棄物運搬船「すみだ1号、2号」を運航
- 株式会社どき - 京浜運河を拠点に、東京港と周辺河川を中心に曳船・押船と土運船、浚渫船などを運用
- 中川船舶 - 月島川を拠点に東京港などで曳船や押船を運用
- 中島運輸 - 神田川、隅田川を通る廃棄物輸送の定期便の運行で知られるが、プッシャーバージは不定期運航
- 南九海事 - 東京湾で19t型曳船兼押船と作業船、土運船などを多数運用
- 二光商運 - 東京港を中心に、東京湾やその周辺の河川などで曳船・押船と土運船、浚渫船などを運用
- 日鉄物流 - 東京湾内のほか、瀬戸内海でも鋼材輸送のプッシャーバージ船を運航
- 東海運 - 東京湾でセメント輸送用の一体型プッシャーバージを運航
- 豊栄海運 - 一体型プッシャーバージ方式のガット船を運航
- 宮川運送 - 福岡を拠点にプッシャーバージ方式の船舶を運航
- 横田海事 - 荒川・隅田川や江東内部河川などで曳船・押船と作業船や土運船を多数運用
- 横浜はしけ運送協同組合 - 東京港と横浜港を結ぶプッシャーバージ方式の定期コンテナ便を運航
- JFE物流 - 瀬戸内海、東京湾での鋼材輸送用に一体型プッシャーバージのRORO船を運航
チェコ[編集]
ドイツ[編集]
- Deutsche Binnenreederei (DBR) - 当初は東ドイツの国営企業として設立された。エルベ川水系でプッシャーバージ方式の貨物船を多数運航
- Reederei Ed Line GmbH - ベルリン・ダーメ川、シュプレー川を拠点にエルベ川水系でプッシャーバージ方式の貨物船を多数運航