ヒゲの伊之助事件

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ヒゲの伊之助事件とは、昭和三十三年大相撲秋場所初日、結び前の横綱栃錦と前頭北の洋の取り組み後に起きたこれを裁いた十九代式守伊之助の抗議のことである。

概要[編集]

式守伊之助は軍配を一度北の洋に上げかけたが、翻して横綱栃錦に上げた。いわゆる返し団扇である。これに物言いがつき、4対1で北の洋の勝ちと判定された。これに式守伊之助が激昂、両手で土俵を叩いて抗議し、蔵前国技館は騒然となった。既にテレビ中継があったにも関わらず、抗議は13分間続き、式守伊之助は出勤停止の処分を受けた。

まだビデオ判定のない時代であったが、翌日のスポーツ紙の紙面で十九代伊之助の判定が正しかったことが証明される写真が掲載された。

なお、この時十九代伊之助は72歳だったが、翌1959年(昭和34年)を以って定年制により退職した。

参考文献[編集]

相撲ベースボールマガジン2013年1月31日発行。