ハズレ車両一覧
ハズレ車両一覧(はずれしゃりょういちらん)では、鉄道を利用する際に、何らかの要因でハズレとみなされてしまう車両の一覧を記載する。ただし、ロングシートが原因でハズレとなる場合はロングシート地獄で取り扱うこととし、「走行音が物足りない」のような完全に鉄オタ目線でのハズレ車両については取り扱わない。旅人が避けたい鉄道車両の一覧ともやや重複するがこれは要議論と思われる。
ハズレとみなされる主な要因[編集]
- 座席が少ない、もしくは存在しない。
- ただし立席スペースの拡大で混雑緩和に繋がっている場合はハズレ扱いされないことが大半である。
- 混雑の原因になる。
- ドア数が少ない。
- ドア幅が狭い。
- 車体が細い、あるいは短い。
- 乗り心地が悪い。
- 座席の座り心地が悪い。
- 騒音が酷い。
- ボックスシート。
- ロングシート。
- 短距離利用客の多い線区では逆に当たりとなる。
- 窓割りが全く合っていない。
- コンセントが設置されていない。
- Wi-Fiが設置されていない。
- トイレがない。
- リニューアル詐欺。
- 非冷房
- 国鉄末期は冷房装備の無い新車も珍しくなかった。
- 冷暖房が効かない。
- コイルばね台車。
- 板バネ台車。
- 設備が明らかに陳腐化している。
一覧[編集]
ほとんどの旧型車両[編集]
旧型車両は新車よりも性能や乗り心地や防音性能が劣るので、どう考えてもハズレである。
デュアルシート車[編集]
20m級4ドア車両の場合、通常のロングシートでは7人掛けになるが、デュアルシートの場合は奇数人への対応が難しいため、必然的に1人少ない6人掛けとなりハズレ扱いされる。また、日頃からクロスシートを運用している線区では朝夕もクロスシートを堅持すると混雑激化によりハズレとみなされる。
代表例として、西武40000系電車、京王5000系電車が挙げられる。ただし、座り心地だけは通常のロングシートよりも良いので当たり扱いする人もいる。これらの車両はライナー運用に対応する必要性からある程度運用が固定されており、簡単に回避できるが、代走でやってきた場合はどうしようもない。
一方、近鉄における8A系列や、奈良線・阪神直通・京都線内完結の5800系・5820系、名古屋線の2610系・2800系・5800系DG12編成はロングシート車と共通運用のため回避は困難である。特に名古屋線では夕ラッシュでもクロスシート運用となるほか、今後1B系投入により奈良線・京都線のごとく普通・準急でもハズレを引く羽目になる。
大型フリースペースのある車両[編集]
1区画まるまる座席がない場所があるということはザラであり、こちらもハズレ扱いされる。特に台湾鉄路管理局では日本よりそのスペースが広いことが多い。ただし、車椅子やベビーカーの利用者にとっては当たりである。
東武50050型電車[編集]
半直で唯一LCDが設置されておらず、座席の座り心地も悪いため、ハズレ扱いされている。東武車の運用を避けることで回避可能である。
東武80000系電車[編集]
両数を従来から1両減らして5両としたため、東武野田線のハズレ枠になる。最終的には60000系含め全編成が5両となるため、ハズレ状態は皮肉な形で解消される。
都営地下鉄10-300形電車 10-450F - 10-480F[編集]
10-300形の初期車であり、椅子が硬く車内も非常に暗いためハズレ扱いされる。
登場当初は10-300R形の各先頭車や8連の10-370F - 10-440Fも該当したが10連への置き換え廃車により解消。
小田急8000形電車[編集]
ただ古いだけでなく、リニューアルされたくせに袖仕切りがないことや冷暖房の効きが悪いためハズレ扱いされる。
京急2100形電車[編集]
京急で主力の3ドアのロングシート車と比べ、2ドアでクロスシートという明らかに混雑を招く構造をしているためハズレ扱いされる。
京王5000系電車 5731F - 5736F[編集]
後期車の5737F - 5740Fにはリクライニングがあるが、初期車と中期車はそんな機能を持たないため、京王ライナーではハズレ枠になる。
東京臨海高速鉄道70-000形電車[編集]
JR埼京線および直通する路線で運用されるE233系7000番台および相鉄12000系電車は拡幅車体なのに対し、70-000形はストレート車体で酷い混雑を招くためハズレ扱いされる。ただし、りんかい線車両はまだ全車70-000形なので回避は可能であり、71-000形による置き換えが確定しているためもうすぐ解消するだろう。
E131系 線路設備モニタリング装置搭載車[編集]
線路設備モニタリング装置の都合上、客室の一部のスペースが機械室により潰されており、収容力に劣るためハズレ扱いされる。
E131系0・80番台[編集]
従来の房総ローカルは4両編成以上で運転されていたが、E131系は2両編成で当然ながら2両単独での運用もあるため、ハズレ扱いされる。
ヤマ初期[編集]
E231系近郊タイプの初期車ということもあって後期車よりも座席が固いため、ハズレ扱いされる。
E501系[編集]
寒冷地で活躍する割に半自動ドア非対応。座席もオールロングシートの上、硬いのでハズレ扱いされる。なお、朝夕の一部区間でしか運用に付かないため、勝田駅以北の10両編成[注 1]を避けることで、ある程度簡単に回避可能。
E257系5500番台 OM-51・OM-52編成[編集]
この2本のみコンセントが未設置であり、ハズレ扱いされる。その関係であかぎや草津・四万にはめったに入らないが代走で入った場合はどうしようもない。
313系3000番台 R100編成[編集]
東海道本線名古屋地区の快速・新快速・特別快速では転換クロスシート車が主流であり、セミクロスシートで対面座席の3000番台R100編成はハズレ扱いされる。V編成や3100番台もセミクロスシートだが、東海道本線でも静岡地区に所属し快速運用には入らないため除外する。
315系3000番台 C100編成[編集]
関西本線、武豊線直通や東海道本線大垣以西にて使用される分にはまだ良いが、平日朝夕に数本だけ天下の新快速・特別快速での運用が存在し、これらのみはハズレと扱われる。もっとも運用は固定であり、事前に調べれば回避可能である。
三岐鉄道101系・801系[編集]
乗り心地の芳しくない三岐線におけるコイルばね台車車両のため、一層乗り心地を悪くしハズレとみなされる。5000系の投入で解消見込み。
413系 とやま絵巻[編集]
窓にもラッピングが施されているため全く車窓を楽しめず、ハズレ扱いされる。521系と共通運用ではないので簡単に回避が可能。
683系8000番台[編集]
サンダーバード用683系の中ではこの8000番台のみリニューアルがされておらず、グリーン車を含めてコンセントが設置されていない。しかも塗装だけはリニューアル色なので悪質である。
283系[編集]
287系や289系と比べると振り子を装備するため乗り心地は悪く、さらに背面テーブルやコンセントもないのでハズレ扱いされている。また、付属2本を連結した大ハズレの代走も存在する。ただし283系は固定運用なので、事前に調べれば回避可能である。
阪神8000・9000・1000系、山陽6000系[編集]
山陽阪神直通特急は山陽車の方が多く充当されており、6000系登場前の山陽車は全て5000、5030系のクロスシート車であった。近畿地方では車内の快適性が重んじられることもあり、ロングシート車ははずれ扱いされている。
京阪6000系[編集]
京阪特急に用いられる8両編成の各車のうち朝夕にしか用いられない6000系のみがロングシートでプレミアムカーがなくハズレとなる。8000系や3000系に対するハズレ要素は詰め込みが利かない程度で、快適性重視の近畿地方では薄め。
一時期は7200系や9000系、2200系や2600系なども該当したが7連化により解消。
阪急3300系・5300系・7300系・8300系・1300系ほか[編集]
京都線特急にしれっと入るロングシート車もハズレとみなされる。ただし、PRiVACE組み込み列車への統一が予定されておりそれによる解消が見込まれる。
213系0番台[編集]
岡山地区では唯一の2ドア車で、3ドアの他系列と比べ混雑の原因になるためハズレ扱いされる。
WAU201・WAU202クーラー搭載車[編集]
床置きクーラーなため客室の一部が潰されており、しかも全く冷房が効かないためハズレ扱いされている。WAU201はキハ40系列に現在も残っているが、WAU202は搭載していた車両が廃車あるいは冷房装置の取り換えで消滅済みである。
JR四国のキハ40[編集]
国鉄時代からの非力なDMF15系エンジンを交換・改造することなく搭載しており、後の1000形や1500形と比較しても見劣りし、キハ32やキハ54と比べても走行性能に劣り、利用者どころか現場から見ても明らかなハズレである。
813系の一部[編集]
立席スペースの拡大とはいえ、座席が4割撤去されたことにより地元民からも苦情が届く始末となり、未だにハズレとみなされる。流石にやりすぎたのか、2028年度までのロングシート化により完全解消の見込み。
西鉄600形電車[編集]
貝塚線における7050形による淘汰の開始から完了までは、コイルばね台車で乗り心地の悪い600形がハズレ扱いとなる。
解消済[編集]
211系5000番台[編集]
4両固定編成を除きトイレが全く設置されていないためハズレ扱いされたものの、315系の投入やそれによる玉突きで全車が置き換えられたため、そのようなことはなくなった。
カヤ27-501[編集]
カハフE26-1の代走用としてカニ24-510を改造した電源車だが、電源車としての機能しかなくラウンジ室がないため、ラウンジ室の利用者にとっては完全にハズレだった。現在はカシオペア自体の廃止により解消している。
209系1000番台(中央快速線)[編集]
JR中央快速線で主力車両のE233系は拡幅車体なのに対し、209系はストレート車体なので、混雑が酷くなりラッシュ時にはハズレでしかなかった。基本的に固定運用だったため回避は容易だった[注 2]。現在は全車廃車となったため解消されている。
体質改善色のボロクハ[編集]
体質改善色を纏う割に車齢が古いため内装に全く手が加えられておらず、転換クロスシートを期待しながら乗車すると絶望の底に叩き落される。鉄オタからはクソタイプや詐欺タイプと呼ばれた。
583系[編集]
特急形なのに急行形のような向かい合わせのボックスシートを装備しており、485系や183系などと比べ明らかに見劣りする装備だったため不評だったらしい。
419系・715系[編集]
413系や717系はおろか475系などの急行形電車と比べてもドア幅が狭く、混雑の原因にしかならないのでハズレ扱いされていた。なお、最高速度の違いから固定運用となっていたため回避は簡単だった。現在は521系や701系、813系などに置き換えられて全車廃車となったため解消済み。
サロ110-501[編集]
普通車のサハ165-7を格上げ改造して113系に編入したものであり、元からグリーン車の車両と比べて明らかにハズレであった。
急行型車両を使用した普通列車[編集]
国鉄時代は車両があまりにも足りなかったため、ラッシュ時の普通列車に急行型車両を投入するということが平然と行われていたが、当然混雑を著しく助長したためハズレ以外の何者でもなく、乗客の不満を貯め続けてしまい、上尾事件の原因の1つともなった。なお、このような普通列車は2015年にJR北陸本線から475系列が撤退したことで過去のものとなった。
153系 こだま[編集]
通常は151系が充当されていたが、運用が乱れると153系や157系が代走に入ることがあり、「替えだま」などと呼ばれた。153系の方は当然ながら不評だったらしい。
名鉄3780系電車[編集]
冷房車だがHL車ゆえ車体が重く、遅延したときのネックと言う面で最もハズレ扱いされた車両。サービス面で言うと冷房のない3730系のほうが劣っていた。6000系の転入と6750系の新製投入で完全解消。
名鉄6750系電車[編集]
つりかけ駆動の金属バネ台車で、瀬戸線内の3分の1の勢力を一時期占めていたため、空気バネ台車の6000系や6600系と比較すると乗り心地の面でハズレとみなされた。特に1次車は冷房能力に劣り夏場は予備車に回ることが多かったが、2次車は6600系と比較しても冷房能力に優れたためその点は好まれた。4000系への代替で解消済みだが、本線転用や新性能化をされずに運用を終えた点が惜しまれる。