スピードリミッター
スピードリミッターとは、自動車などにおいて一定以上の速度を出せないように制御するための機構である。法令により装着が義務付けられているものや安全のために自主的に装着するものなどがある。
自動車[編集]
日本で製造される自動車の大多数に装着されているものである。乗用車におけるスピードリミッターは業界の自主規制として装着されているものであり、法的根拠はない。一方で大型貨物自動車(総重量8トン以上か最大積載量が5トン以上)においては道路運送車両の保安基準第8条第4項において装着が義務付けられている。
乗用車におけるスピードリミッターは業界の自主規制であり、何らかの方法で取り外したり[注 1]、特定の条件下で解除できるようにしたり[注 2]、そもそも装着していなくても[注 3]違反にはならない。一方で大型トラックのスピードリミッターを無効化することは整備不良や不正改造に該当する不法行為である。
原動機付自転車を含む自動二輪車においても基本的には自主規制となっており、法的に義務付けられているものはない。一方で電動キックボードなどの特定小型原動機付自転車においては保安基準の要件として速度抑制装置の搭載が義務付けられており[1]、仮にリミッターカットした場合は当然違法となる。なお、二輪車においてはスズキとカワサキによるオーバー300km/hを発揮するマシンたちの影響もあってEU圏内で300km/h以上を出せなくするスピードリミッターが設けられるようになった。一方の日本国内のバイクメーカーにおいては2018年からスピードリミッター装着の自主規制を撤廃する動きがみられ、リミッターを持たないバイクが次々と発売されていった。
リミッターの動作として、燃料をカットしたり、スロットル開度を制限したりして車速が指定速度を超えないように制御するタイプが一般的である。現在の自動車においてはECUを含めた全車的な制御が行われていることもあり、前進と後退で別のスピードリミットを設定している自動車もある[注 4]。なお、ボルボのように180km/h以下でユーザが任意に設定できるリミッターを設けている場合もある。
モータースポーツ[編集]
サーキットを走るレースにおいて、基本的にコース上に制限速度は存在しない。一方でピットロードは人とマシンが交錯する可能性があるため、制限速度が設けられていることがほとんどである。この場合、ピットの速度制限に合わせたリミッターボタンがあり、そのボタンを押し続けることで制限速度が出ないようになっている。
また、日産・GT-RのようにGNSSでの測位位置と連動し、国内の主要サーキットに入っているときのみリミッターを解除できるようになるという乗用車も存在している。
鉄道車両[編集]
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関連項目[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ チューニングカーなど
- ↑ 日産・GT-Rなど
- ↑ オーテック・ザガート・ステルビオなど
- ↑ スバル製造の自動車など