コンフォートジェット

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コンフォートジェット(ComfortJet)とはシーメンス社とシュコダ社が共同で開発した高速牽引編成のチェコ鉄道における商標である。この編成は従来のレイルジェット及びインタージェットのヴィアッジョ・コンフォート編成と同様のコンセプトに基づいて設計されており、制御車と客車の編成である。そのため制御車の顔はシーメンス・ヴェクトロン機関車と同様である。この編成はチェコ鉄道の運用するユーロシティ及びインターシティプラハ-ハンブルク間、一部のプラハ-オストラヴァ間で使用される旧来の客車を置き換えるために2024年6月より運用開始された。

歴史[編集]

2021年にシーメンス社とシュコダ社のコンソーシアムが、チェコ鉄道の入札で新車180両の供給に関する包括契約を獲得した。2022年3月31日にチェコ鉄道はシーメンス社と、コンフォートジェット牽引用のヴェクトロン機関車(多電源対応車)50両の購入契約を締結した。チェコ鉄道は最高速度230km/hのヴェクトロン機関車を最初に発注した。チェコ内ではこの機関車は384形とされた。

制御車一式はミュンヘンのシーメンス社の工場で製造され、客車はウィーンで製造された。その後、オストラヴァのシュコダ社の工場に輸送され、そこで台車、断熱材、電子機器、内装が取り付けられた。1両の組み立てには約45日を要する。

この車両は2024年6月12日に定期運用が開始されたが、その時点でまだ制御車と食堂車は組み込まれていなかった。同時期にチェコ内及び周辺諸国で全種類の車両により試運転が実施された。

2025年4月8日から、オストラヴァ-プラハ間の510,512,515,517列車(オストラヴァン)の列車で食堂車と制御車が組み込まれた9両のフル編成での運行が開始された。

2025年5月からは、プラハ-ハンブルク(-フレンスブルク)間のユーロシティでも運行が開始された。2025/2026年のダイヤ改正で、ブダペストフィラッハ方面の列車でもこの車両が投入された。

車両[編集]

コンフォートジェットは6つの異なる形式の9両、Afmpz制御車、Ampz中間車、BRmpz食堂車、Bbmpz多目的車、4両のBmpz車、Bdmpz端部車から構成される。端部車からは増結が可能である。

標準動力源はヴェクトロン機関車だが、タウルス機関車にも対応している。

運用[編集]

国内線[編集]

国際線[編集]

2026年5月からは、プラハ-コペンハーゲン間での運用開始が予定されており、注目されている。

関連項目[編集]