オンラインストレージ

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オンラインストレージとは、インターネット上にファイルを保存できるサービスのこと。クラウドコンピューティングという名称が広まると同時にクラウドストレージとも呼ばれるようになっており、同義である。

概要[編集]

異なる端末間におけるデータのやり取りはもとより、ローカルストレージ[注 1]バックアップとして使用したり、単に保存容量の拡大に使われることもある。また、複数人でファイルをやり取りすることができるため、小規模なファイルの公開やプロジェクトなどで用いられることもある。

一般的にはサービス提供元のサイトでアカウントを登録し、無料や有料で利用できるものである。有料の場合はそのほとんどがサブスクリプションであり、無料ユーザに比べて多くの容量や端末の制限を緩和するなど優遇処置を受けることができる。

問題点[編集]

オンラインストレージ特有のリスクとして、サービス提供元の「検閲」や「監視」が入ることがある。これは利用規約にも書かれていることが多く、ユーザの利便性向上という口実で、ファイルのスキャンを行うものである[注 2]。一方、このスキャンで利用規約や運営元が所在する国の法律に抵触するようなファイルがあった場合、アカウントの停止措置が取られることがある。最悪の場合は逮捕され、有罪になることもある。
この問題点に対する対処法としては、Proton Driveなどのエンドツーエンド暗号化のオンラインストレージを使うことが挙げられる。
同じアカウントで運用しているすべてのサービスが停止された場合、Googleなどの場合はGoogle ドライブだけでなくGmailGoogle フォトを巻き込んで停止措置が取られてしまうため、場合によっては死活問題となる[注 3]
また、サービス提供元の不具合によりファイルが公開されてしまったり、サーバへの不正アクセスにより情報が流失してしまうという事例も少なからず発生している。
また、NSAの違憲の大量監視プログラムであるPRISMに参加している企業によって運営されるオンラインストレージは、プライバシー上のリスクが高い。

オンラインストレージの例[編集]

名称 開発元 ライセンス 公式サイト 備考
Adobe Creative Cloud Adobe プロプライエタリ [1]
Dropbox  Dropbox  プロプライエタリ [2] PRISMに参加している企業による運営。
Google ドライブ Google プロプライエタリ [3] PRISMに参加している企業による運営。
iCloud Apple プロプライエタリ [4] PRISMに参加している企業による運営。
MediaFire MediaFire LLC プロプライエタリ [5] ファイル共有サービスとして使われる場合が多い。
MEGA  Mega Limited  独自のソース利用可能ライセンス[6] [7]
OneDrive  Microsoft  プロプライエタリ [8] PRISMに参加している企業による運営。
Peergos Peergos AGPL v3.0[9] [10] エンドツーエンド暗号化。P2P。
Proton Drive Proton AG クライアント:GPL v3 [11] サーバ:プロプライエタリ[1] [12] エンドツーエンド暗号化。
Tresorit Tresorit 書きかけ [13] エンドツーエンド暗号化。

写真用[編集]

名称 開発元 ライセンス 公式サイト 備考
Amazon Photos Amazon プロプライエタリ [14]
Ente Photos Ente AGPL v3.0[15] [16] エンドツーエンド暗号化。
Google Photos Google プロプライエタリ [17] PRISMに参加している企業による運営。

関連項目[編集]

脚注[編集]

注記[編集]

  1. 自身の端末に保存されているデータのこと。オンラインストレージの対の概念
  2. 画像の被写体を自動認識し、同じ人物が写っている画像を検索したり、被写体に応じて画像を分類するなど
  3. 仕事のメールをGmailで使用しているなど

出典[編集]