ウィグナー=エッカートの定理

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ウィグナー=エッカートの定理とは、球対称テンソル行列要素の計算を簡略化することを可能にする、量子力学における重要な定理である。Tqkをランクkq番目の成分、(A,J2,Jz)を交換する観測量の完全集合|αjmをそれらの固有状態の基底とする。すると、

αjm|Tqk|αjm=jk;mq|jk;jmαj||Tk||αj2j+1

右辺の最初の項は、それぞれ第3成分がm及びqである2つの角運動量j及びkの合成に対応するクレブシュ=ゴルダン係数である。2番目の項は縮約行列要素と呼ばれ、mm及びqに依存しない。k=0、すなわち、球面テンソルがスカラーである場合、次のように表される。

αjm|T00|αjm=j0m0|jmαj||T0||αj

その結果、行列要素が0でないようにするためにj=j及びm=mという選択則が得られる。k=1、すなわち球面テンソルがベクトル演算子である場合、次の式が得られる。

αjm|Tq1|αjm=j1mq|jmαj||T1||αj

したがって、選択則m=m+q及びjj1が導出される。

ウィグナー=エッカートの定理より、j=jかtるk=1の場合、もう一つの重要な定理である投影定理が簡単に導かれる。

αjm|Tq1|αjm=jm|Jq|jmαjm|αjm

関連項目[編集]