もりそばとざるそば

もりそば、ざるそばは、どちらも冷たい蕎麦。本項では両者の違いを含めて解説する。
概要[編集]
せいろや皿に蕎麦を盛りつけ、冷たいツユで食べる料理である[1]。
一見してわかる違いは、蕎麦の上に刻み海苔が乗っているのが「ざるそば」で、乗っていないのが「もりそば」となっている[2]。蕎麦屋では「ざるそば」のほうを「もりそば」よりも高めの価格設定で提供していることも多い[2]。
歴史[編集]
詳細は「蕎麦」を参照
蕎麦は、粒のまま雑炊や粥にして食したり、蕎麦がきのようにこねて餅状にした食し方から始まり、やがて麺の形態に加工する「蕎麦切り」として食されるようになった。「蕎麦切り」の語が確認できる最古の文献は1574年(天正2年)の定勝寺(現・長野県木曽郡大桑村)への寄進記録である。
蕎麦切りの食し方は、現在で言うところのもりそば/ざるそばであったが、やがてツユを蕎麦に直接かけて食べる「ぶっかけそば」が始まる。「ぶっかけそば」はやがて「かけそば」と呼ばれるようになり、かけそばと区別するために旧来の汁に付けて食べる食べ方を「もりそば」と呼ぶようになった[1][2]。蕎麦を山の様に盛って食べることから「盛りそば」になったとする説もある[1]。
江戸時代中期に深川にあった「伊勢屋」で、せいろや皿でなく「竹ざる」に蕎麦を盛って提供するようになり、これが「ざるそば」と呼ばれるようになった[1][2]。四角いざるや丸いざるで提供していたとされる[1]。
明治時代になると、ざるそばには刻み海苔がかけられるようになり、ツユもざるそばともりそばとで異なったものを出すようになった[1]。明治時代のざるそばともりそばの違いには以下のようなものを挙げる説がある[1][2]。
- ざるそばのツユには一番だしを使い、もりそばのツユには二番だしを使っていた。
- ざるそばのツユには味醂を使用し(あるいは味醂をより多く使用し)、甘めに仕上げた。
- ざるそばの方が上質の蕎麦粉を使っていた。
このように海苔の有無以外にも違いがあったのだが、現在の蕎麦屋では同じ蕎麦、同じツユで提供している店もある。