ひょうたん駒子
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『ひょうたん駒子』(ひょうたんこまこ)は、手塚治虫のナンセンス・ドタバタ漫画作品。
概要[編集]
『平凡』(平凡出版、現・マガジンハウス)にて1957年9月号から1958年8月号に各回4ページで連載された。
当時の日本には、大学生ぐらいの若者をターゲットにした漫画はほとんどなく(もう少し読者年齢が上の層を狙った漫画雑誌は刊行され始めた時期)、手塚自身も試行錯誤をしていた時期でもある。
大人向けの漫画雑誌『漫画読本』(文藝春秋新社)で1955年に掲載された10ページの風刺漫画「第三帝国の崩壊」では、当時の大人向け風刺漫画の代表的なスタイルであったハリガネのような細い線を手塚流にアレンジした描写が用いられている。『漫画読本』よりも若い層を狙った『小説サロン』(講談社)で1957年1月号より連載された「雑巾と宝石」では風刺漫画風の絵柄に、従来のストーリー漫画という体を取っており、本作も同じである。
本作では、コマ割りに太い黒い縁取りが用いられ、さらにはコマごとに変則的に用いられている。
『手塚治虫全集第』(講談社)84巻「ひょうたん駒子」のあとがきにも、苦心した旨は告白されており、当時、南極観測船の宗谷が日本で初めて南極地域観事業を行い話題になっていたことからアイデアを思い付いたものの、詳細未定で連載を開始するという無責任なスタートをした本作は、予想どおり無責任な顛末を迎えることになったとは、手塚自身の弁である。
あらすじ[編集]
南極で新たに見つかった原始民族・オングル族の娘・コマコは、学術研究のために日本へ連れてこられた。
気立てが良くて力持ち、その上、美人のコマコは周囲の人々を惹きつけていくが、文明社会に慣れていないため東京の街で次々と騒動を巻き起こす。
登場人物[編集]
- コマコ
- 三平(さんぺい)
- 役者志望の青年。街でコマコと出会い、コマコから惚れられる。
- 蛇塚
- 悪役。コマコを利用しようと企む。
- 配役はハム・エッグ。
- ゴリゴ
- 南極からコマコを連れ戻すためにやって来た青年。コマコの元恋人。
外部リンク[編集]
- ひょうたん駒子 - 手塚治虫公式サイト