panaque

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panaque(パナクエ)は、某前身バンドからの改名・メンバーチェンジを経て1997年から2006年頃東京を中心に活動した日本の4人組のプログレッシブカオティックオルタナティブロックバンド

音楽的スタイル・思想[編集]

音楽的には変拍子、転調、不興コード等を多分に含み、一聴した限りでは掴み所のない世界観。曲も著しく長く、クラシックやジャズの様に一曲の中でセクション構成的に区分されているであろう編曲も多々見られる。

ノーマルチューニングで演奏されてるとは思えないダーク且つ重たい音圧も特徴で、コード進行やリフ使いによりかなり緻密にその様な音像を敢えて狙って作っていた感があると思われる。

世界観は一貫して環境破壊や人知構築 → 破壊のループと、当時の時代に反してネガティブな思想がかなり垣間見えたが、これは作曲者でありVo.の深石雅寛の当時の感情や理念に起因されていた。

音源とは違い、ライブでは轟音・爆音のスタイルで音圧も凄いが、音作りや楽曲自体が持ちうる緩急も手助けして、静 → 動、動 → 静への切り替えも凄く、また無音状態やノイズ音、即興性の高いインプロビゼーションも演奏中にかなり見せる為、毎回のライブで表情を変えてくる。

ライブ中は一切のノンMCで、ほぼ全ての曲をぶっ通しで終演まで行うスタイルが主。また、ドラムセットがステージ最前面でボーカルが最後尾のスタイルを取ったり、ステージセットや照明自体が特殊なスタイルを組み込む等実験的なステージパフォーマンスを見せる事も多いバンドであった。

音源もかなり練られて作り込まれてはいるが、実際ライブバンドとしての評価が高く、見る者を圧倒し最終的に引き込む空気感は当時のインディーズシーンでは異彩を放っていた。

メディア・媒体ではジャンル形容され難く、プログレッシブ、オルタナティブ、激情エモ、ポストロック、アンビエント、ハードコア、メタル等様々な音楽要素を含むが、一貫して時代には反骨する程にポップ要素は削除されていると言って過言ではなかった。

解散した後、メンバーの多くの消息が不明な状態ではあるが、ここ数年でリバイバルがあり、過去音源がネット等で高額で取引されている実態もある。

メンバー[編集]

Vo. 深石雅寛
メインボーカルでありながら作詞・楽曲作曲のほぼ全てを司る。
ライブでの過激なステージング、全てを解放しきる精神世界観、反骨的でメッセージ性の強い歌詞が特徴。
ライブではほぼ全裸状態で全身にペイントを施してあったり、真っ黒い包帯にぐるぐる巻きの状態でライブを進行したりと様相も様々。
ギター用のエフェクターをボーカルマイクに使用しライブ中にディレイを複数使い即興オーバーダブ効果をやったり、フェイズやフランジも使ってボイスノイズやボイスビートを楽曲に入れたりと、シンガーというスタイルとは程遠いVo.スタイルを多々とる。
Gt. 野内敏暴
テクニカルかつ叙情性の溢れる音を奏でるギタリスト。
浮遊感のあるライブステージングも特徴で、Vo.の深石同様にエフェクトノイズ的な音でロングスケールを引っ張ったり、ワンコードで凍りつく様なテンションを永遠に叩きつけてくる様な音も出す。
現circe、実名でソロとしても活動。
Ba. 西垣真理
硬く重い音、フィンガリングが比較的激しく、メロディアスなベースラインを引くのが特徴で、ステージではそれのほぼほぼを白目を剥きながらブラインドタッチ気味に演奏する。
スラッピングや、ベースボディを叩きつけてピックアップに拾わせたりと、比較的ステージングが派手な演者。
髪型等も派手で、金と黒のトライバル模様の様なカラーリングだったり、左右で色が違ったりと奇抜なヘアスタイルが多かった。
Dr. 村上大師
粒の細かいタム回しのフィルや、シンバルのみでの細かなフレージング等比較的手数の多いドラマー。
ライブ中はほぼ半裸状態での演奏が主。スピード感に溢れ、キメやブレイク、ストップ&ゴーのキレも高かった。メリハリのあるドラミング。panaque創設者。

旧メンバー[編集]

Gt. 深石俊之
某全身バンド〜panaque初期のギタリスト。
鉄壁のリズム感から奏でられる切りつける様な音と、威圧的かつ破壊的なステージが特徴で、当時高校生とは思えないくらいの表現力を有した。ライブ終演時にはギターを破壊する’70sギタリストの様なパフォーマンスも多かった。当時はまだ珍しかった、Hughes&Kettner[1]のトライアンプ使用者でそこから放たれる轟音かつ切り裂く様な音質も特徴でかなり輪郭のはっきりしたリフ回しが得意。
Vo.の深石雅寛の実弟。

脚注[編集]

  1. Hughes & Kettner | 公式サイト” (日本語). Hughes & Kettner. 2025年9月5日確認。