007 ドクター・ノオ
ナビゲーションに移動
検索に移動
007 ドクター・ノオ(だぶるおーせぶん どくたーのお)は、イアン・フレミングの長編小説。「ジェームズ・ボンド」シリーズ第6作。また、映画007シリーズの中で最初に公開された作品。
登場人物[編集]
- 007
- ジェイムズ・ボンド。殺人免許証を持つ英国のスパイ。
- ドクター・ノオ
- ジャマイカのボーキサイト鉱山王。ユーラシアン(ドイツ人と中国人の混血)。
- ハニーチャイル・ライダー
- ジャマイカの魚介学者の娘。
- デント教授
- ノオ配下の殺し屋。六連発銃と毒グモ使い。
- クオレル
- 現地の漁師。007に協力する。
Dr.No[編集]
- 悪役のドクター・ノオはフランス語圏カナダ出身のジョセフ・ワイズマンがつとめた。ワイズマンは『革命児サパタ』でマーロン・ブランドと共演。その後、『許されざる者』ではバート・ランカスター、オードリー・ヘップバーンとも共演した後、007の悪役に抜擢された。彼は007の後には、チャールズ・ブロンソン主演の名作映画『バラキ』(1972年)で、暗殺されるマフィアのボス、ドン・マランツァーノを演じている。もともと舞台出身の俳優で21世紀になっても、ブロードウェーの舞台に立ち続け91歳で逝去。
- 小説のドクター・ノオは、中国の実在の秘密結社(黒社会)「トング(堂)(英語版)」の元メンバー。原作ではその後独立し、ソ連を商売相手にアメリカの誘導ミサイル実験の妨害を行う。映画では、架空の組織スペクターの幹部。スペクター(SPECTRE)とは、SPecial Executive for Counter-Intelligence, Terrorism, Revenge, and Extortion (防諜・テロ・報復・恐喝を目的とする特別執行機関)の略。英単語のspectre(幽霊。米語ではspecter)に掛けている(小説でスペクターが登場するのは、『サンダーボール作戦』から)。ドクター・ノオは、映画ではミサイルだけでなくアメリカの月ロケットの妨害も企む。映画公開前年の1961年にケネディ大統領が、1960年代中に人間を月に着陸させると声明を行い話題になっていた。しかし、劇中に出てくる映像は、前段階の有人宇宙飛行に過ぎないマーキュリー計画のものである。
- 『ドクター・ノオ』は、原作者イアン・フレミングの従兄弟であるクリストファー・リーを意識して書かれたと言われている[1]。クリストファー・リーは、後に『007 黄金銃を持つ男』で悪役スカラマンガを演じている。
ビデオゲーム[編集]
- その後、ドクター・ノオは海外製ゲームソフト「ゴールデンアイ ダーク・エージェント」などに再登場した。左手の義手がより精巧になり、右手は普通の手に再生されて普通に銃を発射している[2]。ジョーズやサメディ男爵、オナトップなど映画で生死が曖昧なキャラが子分になっている。
CМ動画[編集]
- 21世紀に入ってからも、ドクターノオは列車の冷凍車両を新たなアジトとして登場した。ダニエル・クレイグと共演だが対決シーンは無い[3]。
アニメ[編集]
- 派生小説John Vincent が「James Bond Jr.シリーズ」(Puffin Books)を書いており、第三作『Sword of Death』(1992年)では映画ラストでの原子炉爆発から生還したDr.Noが、 James Bond Jr.(ボンドの甥、Qやマネーペニーも世代交代している)と対決する。Dr. Noは本作以降も小説版で、シリーズを通じての悪の親玉を務める。一連の作品は、アニメ「JAMES BOND Jr.」(日本未公開)として放映された。髪型が映画のオールバックからロングヘアに変わっている。
漫画[編集]
- コミックだが、英国では、Gilberton Company, Inc.からClassics Illustrated のレーベルで「Dr. No」 が漫画化され出版。アメリカでは、DC ComicsからShowcaseのレーベルで発売された。ストーリーは映画とほぼ同じだが、原子炉で格闘中に、ボンドを殴るドクター・ノオの金属製義手が勢い余って、計器に触れて感電死するラストになっている[4]
グッズ[編集]
- フィギュア:「James Bond Jr.シリーズ」に再登場の「Dr. No」として、フレミング財団の承諾のもとに[5]フィギュアが発売された。ドクター、ボンド、ハニーの3体と着せ替え用の原子力スーツ(透明キャップ・防護服・白い長靴の3点セット)がラインナップにある。
カットされた場面[編集]
以下がスティル写真で現存し、20世紀の映画館ではロードショーや名画座の施設前で見られた。
パロディ・パスティーシュ[編集]
1967年の映画(イオンプロではないパロディ版)『カジノ・ロワイヤル』にも登場(犯罪組織の首領でル・シッフルの上司、ただし名前はノオではなくノア)。映画の後半で正体が判明する。 テレビドラマ『マグマ大使』の第21話「細菌を追え!!」で、冒頭に登場する聾唖者に偽装した3人組暗殺者の一連のシーンは、ドクターノオの子分の殺し屋「盲ねずみ」のシーンのパロディである。
特記事項[編集]
- ボンドガールはスイス出身のウルスラ・アンドレスが選ばれた。アンドレスは、『007 ドクター・ノオ』の後に『何かいいことないか子猫チャン』や、007シリーズ番外編『カジノ・ロワイヤル』にも出演している。
- ドクター・ノオの部屋に置かれていた絵画を見て、ボンドが驚く。ゴヤの『ウェリントン公爵の肖像』で、実物は1961年(映画公開前年)、ロンドンのナショナルギャラリーから盗まれて犯人は不明だった。犯人はドクター・ノオだったという設定[6]。
書籍[編集]
- Fleming, Ian (2009-10-1) . Dr. No. Penguin. ISBN 9780141045016
- <007号シリーズ>ドクター・ノオ (1959-9-30) ハヤカワ・ポケット・ミステリ511 早川書房
関連項目[編集]
脚注[編集]
- 出典
- ↑ クリストファー・リーは、後に『The Face of Fu Manchu』(1965年)で中国系の怪人「フー・マンチュー博士」を演じている。
- ↑ ドクター・ノオと反対に、「女王陛下の007」と同じ顔のブロフェルドはまた顔に傷が出来てしまっている。
- ↑ 続編(スペクターとのタイアップ)「The Chase」(2015)では殺し屋ニックナックが再登場し(やはり新撮と合成)、ダニエル・クレイグと闘っている。
- ↑ Showcase #43– Doctor No (Mar/Apr 1963)
- ↑ フィギュアのパッケージに著作権遵守の旨の文言が印刷。
- ↑ French, Phillip (1999年11月14日). “Behind every great director is a great designer” (英語). ガーディアン 2026年4月5日閲覧。