高速自動車国道

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高速自動車国道(こうそくじどうしゃこくどう)は、高速自動車国道法によって路線の指定を受けた、自動車の高速交通に供せられる国道[1]日本道路公団が国土交通大臣から整備計画に基づく施行命令を受け新設、改築して料金を徴収する道路[1]国土開発幹線自動車道として供用されている[1]。「自動車専用道路」とあわせて「高速道路」と総称される[1]

概要[編集]

高速自動車道路とも通称される。英語ではExpressway(略:EXPWY)。道路名では、「○○高速道路」や「○○自動車道」の名称が用いられる。 一般の幹線道路(国道や県道)などでは 一般道路との出入りは専用のインターチェンジ、高速道路同士の分岐はジャンクションが設置される。案内標識の色は緑色。高速道路は原則として信号機平面交差点を設けない[2][3]

歩道はなく、歩行者軽車両は通行不可。ほかに原動機付自転車(原付)、ミニカー、排気量125cc以下のオートバイ、四輪バギーも通行不可能である。

制限速度[編集]

基本の制限速度は100km/hであるが、山間部では80km/h、対面交通区間は70km/h、新東名高速道路東北自動車道の一部区間などでは120km/hの規制が敷かれているところもある。設置される制限速度標識は原則としてLEDによる可変式のものであり、雨天や霧などで交通の安全に影響がある場合はさらに低い速度を指示できるようになっている。

また、一般道とは違い最低速度が設定されており、高速自動車国道における法定最低速度は原則として50km/hとなっている。渋滞などで最低速度を下回る場合は「危険を防止するためのやむを得ない場合」に該当するため違反とはならない。また、ETCレーンの制限速度は約20km/h以下であるが、スマートインターチェンジのETCレーンは一時停止が必要なものがある。

料金[編集]

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一般的に普通車の場合、1kmあたり24.6円[4](大都市近郊区間で29.52円[5]、長大トンネルでは特別料金で39.36円[6]が設定されている[7][8])で、そこに基本料金の150円が設定される。

料金は、インターチェンジに設けられた料金所によって回収される。

構造[編集]

車線の幅は一般の道路よりも広くとられており、車線も片側二車線以上が原則である。進行方向を見て左側の車線が「走行車線」。右側の車線は「追越車線」と言われ、合流車線での追突事故の防止のために走行するための車線である。

路線番号[編集]

高速道路ナンバリングの路線番号を示す「Expressway」の頭文字と数字を組み合わせ、「E+数字」のナンバリングを与える。例:東名高速道路・名神高速道路の路線番号は、「E1」。もう一つの同じ系統の高速道路については二つにグループ化し、一方には「E+数字+A」のナンバリングを与える。例:E1A=新名神高速道路・伊勢湾岸自動車道・新東名高速道路。

路線番号の数字は基本的に並行または同じような方向に進む番号が1桁または2桁の国道(旧一級国道)の数字が使われる。

沿革[編集]

日本列島改造論[編集]

田中角栄の日本列島改造論に、下表の様な高速道路の構想が示された。これが、後の高速道路計画のベースとなる。現在は、北海道を除きほぼ全て実現していた上に、さらに多くが建設されている[9]

道路名 区間 現在の開通区間 備考
十勝オホーツク自動車道 本別 - 北見 本別 - 足寄
陸別小利別 - 北見西
道東自動車道 千歳恵庭 - 釧路 千歳恵庭 - 阿寒
札樽自動車道 札幌 - 小樽 全線
道央自動車道 函館 - 稚内 大沼公園 - 士別剣淵
東北自動車道 川口 - 青森 全線
八戸自動車道 安代 - 八戸 全線
秋田自動車道 北上 - 秋田 全線 現在は秋田北まで開通している
山形自動車道 村田 - 酒田 全線 鶴岡以北は日本海東北道
磐越自動車道 新潟中央 - いわき 全線
関越自動車道 練馬 - 長岡 全線
常磐自動車道 三郷 - いわき 全線 現在は亘理まで開通している
東関東自動車道 高谷 - 潮来 全線
新空港自動車道 成田 - 新空港 全線
館山自動車道 宮野木 - 木更津 全線
東京外環自動車道 府中付近 - 高谷 大泉 - 高谷
上信越自動車道 藤岡 - 上越 全線
長野自動車道 岡谷 - 更埴 全線
関越自動車道 練馬 - 長岡 全線
北陸自動車道 米原 - 新潟 全線
東海北陸自動車道 一宮 - 小矢部礪波 全線
中央自動車道 小牧 - 高井戸
大月 - 富士吉田
全線
東海自動車道 東京 - 小牧 全線
東名阪自動車道
西名阪自動車道
名古屋西 - 松原 全線 分断区間は名阪国道が連絡
伊勢自動車道 伊勢関 - 伊勢 全線 現在は東名阪道と直結
阪和自動車道 松原 - 和歌山 全線 紀勢道を含めると、すさみ南まで開通
名神自動車道 小牧 - 西宮 全線
舞鶴若狭自動車道 吉川 - 舞鶴 全線 現在は敦賀まで開通
米子自動車道 落合 - 米子 全線
浜田自動車道 千代田 - 浜田 全線
中国自動車道 吹田 - 下関 全線 現在は九州まで直通
岡山自動車道 岡山 - 北房 全線
広島自動車道 広島 - 広島北 全線
山陽自動車道 神戸 - 山口 全線
高松自動車道 川之江 - 高松 全線 現在は淡路島経由で本州、三木東まで開通
徳島自動車道 川之江東 - 徳島 全線 現在は鳴門まで開通
松山自動車道 川之江 - 大洲 全線
高知自動車道 川之江 - 須崎東 全線
大分自動車道 基山 - 大分 全線 日出-大分間は東九州道
長崎自動車道 基山 - 長崎 全線
九州自動車道 門司 - 鹿児島 全線 現在は本州まで直通
宮崎自動車道 えびの - 宮崎 全線

脚注[編集]

  1. a b c d 高速自動車国道』 - コトバンク
  2. 本線ではないが、2本の本線から出たランプを中間の層に集めて信号を設置し、交通整理を行う例として、鹿児島インターチェンジが存在する。都市高速道路を含めれば美女木ジャンクションもある。
  3. トンネルがある場所には、トンネル用信号が設置されているものもある。トンネル用信号は、常時は黄色の点滅信号か青信号である。高速道路のトンネル用信号で、赤信号のときは進入してはいけない。
  4. 軽車両等19.68円、中型車29.52円、大型車40.59円、特大車67.65円
  5. 軽車両等23.616円、中型車35.524円、大型車48.708円、特大車81.18円
  6. 軽車両等31.488円、中型車47.232円、大型車64.944円、特大車108.24円
  7. NEXCO東日本のページにて、「関越自動車道(水上〜湯沢)は…」とあたもかも関越自動車道が不遇のように記述されているが、この区間に両端以外にICは存在せず、ただ単に関越トンネル(長さ11km)の長大トンネルがあるだけである。
  8. 但し、ETC車限定で2026年3月31日まで通常の区間と同等まで値引かれる。
  9. 一方、同時に示された新幹線構想については、ほとんどが実現していない。